率直に自分の気持ちを伝えられるということ
結局、その2人になぜ僕が惹かれたかといえば、それぞれ仕事上の立場を持ちながらもそこから逸脱しない範囲できちんと自分の考え、意見を持ち、僕に話をしてくれたからだったと思っています。もちろん、僕のほうも特にその2人に対しては、他の人以上に自分がどう考えているかを伝えられたのではないかと思います。
その2人に対してはそうしたいと思えたし、自然に自分の思っていることを伝えられたというのもありました。
何よりそうした信頼関係は仕事をスムーズにしてくれます。
他にも今回の仕事ではたくさんの人と関わりあったわけですが、他の人と話をまとめるより断然、その2人と話を進めるほうが早いわけです。
それは互いに同じ意見を持っているからではなくて、率直に自分の考えていることを相手に伝え合え、そして、純粋な目で課題となっている状況においてどちらの考えを採用することが得策かを判断することが非常にスムーズにできていたと感じています。
そんな2人を名古屋に残して、僕だけ東京に帰ってきたわけですが、ブログやSNS、メールなどがあれば、これからもしばらく関係をつなぎとめておけそうだ。そんな風に思えるのも2人と交わした会話によってできた相手に対する信頼なのかなと思うわけです。
会話を重ねること
1つ前のエントリーで書評を書いた『ブログスフィア』で、著者らはこんなことを書いています。本書の原タイトルを『ネイキッド・カンバセーションズ(裸の会話)』としたのは、正当性こそがブログの本質であり、それが企業にとってこれまでにないコミュニケーションを実現すると信じているからだ。正当性がブログの決定的な特徴なら、信頼性はそのメリットだ。偽のフライドチキンのブログを立ち上げて、顧客の信頼性を勝ち取れるものではない。ロバート・スコーブル『ブログスフィア アメリカ企業を変えた100人のブロガーたち』
僕もこのブログでは嘘偽りなく自分の考えを書こうと心がけています。
当然、僕だって間違いは起こすことはあるから、情報としての正当性は必ずしも保証されないのでしょうけど、そこには僕が本当にそう思ったという正当性を主張はできるはずだと思うし、間違いをしてもらったときは、きちんとこのブログ上でそれを認めたりしてきたので、そうした他の人との会話の中で、僕だけではとても達成できない情報の正当性もある程度確保できているのではないかと思うわけです。
そうしたブログでの会話は、先の名古屋での2人の信頼できる人たちとの会話と同じものだと僕は感じています。
「『マーケティング2.0』への道はここからはじまった」でも書きましたが、8月10日に発売となる『マーケティング2.0』の執筆を、監修者の渡辺聡さんから依頼いただいたのも、このブログを通じて何度か渡辺さんと会話をさせていただいたことがきっかけで、実は渡辺さんとは実際に会ったこともなければ、電話で話したことさえなかったりします。
それでも、僕は渡辺さんの依頼をお受けするのに十分な信頼を、渡辺さんとのブログやメールを通じた会話の中で感じていましたし、それゆえに迷いなく執筆の依頼をお受けできたんだと思います。
それはもしかしたら僕以上に、会ったこともない人間に執筆の依頼をしてくれた渡辺さんのほうが強く感じていたのかもしれないと思ったりもします。
しかし、何よりもブログを通じての会話の積み重ねが『マーケティング2.0』として結実しているのはまぎれもない事実です。
僕の手には昨日献本で送られてきた『マーケティング2.0』がちゃんと存在するのですから。
今誰もがそんな風になって/忘れたこと思い出せるかな
実際に皆さんの会社ではこうした会話が行われているでしょうか?昨日、久しぶりに出社したオフィスでの同僚との会話は、4ヶ月あまりの空白も埋まっていく感じがしたものです。
会話はそもそも離れたもの同士の溝を埋めてくれる機能を持っているものではないでしょうか?
自分の考えを伝え、相手の考えを聞く。
それが面と向かった会話であっても、ブログのようなツールを通じた会話であっても、この「溝を埋める」という会話の本来的な機能を忘れていては、異なる個人間で行われる仕事をスムーズにしてくれるような信頼も生まれることはないでしょう。
そんな会話をビジネスの現場が、そして、企業と顧客の間に位置するはずのマーケティングが思い出すことはあるのでしょうか?
スーパースターは待っている
芝生の向こうで呼んでいる 誰もがリフレインに涙する
心配性のヴィーナスも ネクラが自慢の少年も
最後はみんな見つめ合い恋をする
今誰もがそんな風になって
忘れたこと思い出せるかなくるり『SUPERSTAR』
最後はみんな見つめ合い恋をする/今誰もがそんな風になって/忘れたこと思い出せるかな
DESIGN your conversation w/LOVE.
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