Webブランディングって?

今日は仕事で2つほど、Webブランディングに関するご相談をいただきました。まったく違う方面からのお話で、求められている落としどころも2つとも違うものの、根っこにあるものは同じで、「Webでのブランディングって具体的にどうやっていったらいいんでしょうね」ということです。

ありがたいことでそういうご相談をいただく機会も増えてきたわけですが、実は整理してみると、大枠のレベルではWebでのブランディングってそうむずかしい話ではなかったりします。

ブランドってどう評価するの?

例えば、ブランド評価の話。
よくWebブランド評価という調査がありますけど、あれってWebサイトのブランド力がどうなの?という話をしていることが多いですけど、結構、僕のところに相談いただくのは、Webサイトのブランド力ではなく、企業全体のブランド力を考える上で、Webってどういう役割を果たすの?という話が多いです。Web系の企業ではなく、一般の事業会社であればごもっともと思える話です。
そういう相談をする方が知りたいのはWebサイトのブランド力がどうという話ではなく、どういうWeb戦略でどういう施策を行っていったら企業としてのブランド力を高められますかということです。じゃあ、そういう視点に立った場合、Webでの施策の効果ってどう測定すればよいでしょうか? その際は何がWebブランディング指標になるでしょうか?ってお話です。

これも結局は評価軸をいくつか決めて経年的にその変化を比較すればいいと思います。実際の事業の成果としての売上あるいは利益を、Webでの指標(ページビューでもいいですし、訪問者数でもいいです)と経年的に比較してみるといいんです。ブランディングの目的が単にマーケティング的なところに限らず、採用面での優位性やチャネルでの扱い、株主・投資家への影響といううところまで含めてとらえているなら、それぞれのリアルな指標とWebの指標を比較すればよいと思います。例えば、採用なら希望者数だったりですね。

これだけでも僕は十分、ブランディングが成功しているかどうかの指標になると思いますが、もうすこし正確にWebでの効果を測りたいのであれば、その他の媒体を使った費用の違いやら、製品リリース数の違い、チャネルでの取扱いなどの違いを、引き算などして、比較の軸を調整してあげてもいいと思います。売上や利益のほうには市場全体の成長率や景気などを加味して調整をかけてもよいでしょう。

とにかくあんまりむずかしく考えたり、複雑な指標を使おうとしないことだと思います。
競合他社と比較してどうなの?という話もありますが、その比較が役に立つシーンももちろんありますが、数値的なブランド評価の軸だけで競合他社比較をしてみたところで、あまり自社のブランディングに有効なヒントが得られるかというとそうではありません。
ブランドを自社と競合で比較して点数が他社のほうがよいのがわかったところで、そこで何か具体的な施策のヒントが得られるわけでもありませんし、もっとブレイクダウンして、Webユーザビリティの評価をしたり、アクセス数を比べたり、サイトへの評価を比較しても結局、同じことです。部分が他社より劣っていることがわかったとしても、それを改善することが全体的なブランド評価をあげることにつながるかというと、答えは「やってみないとわからない」というものでしかないでしょうから。

それよりも自社のブランディングの施策によって、サイトでの効果がどう変化し、それが自社での事業の成果にまでつなげられているかを経年的な変化で効果測定したほうが評価の軸としては、戦略的に得られるものが大きいはずです。

Webとブランディングってどう関係させればいいの?

じゃあ、実際にWebでのブランディングってどうやっていけばいいの?っていう話にもなるわけですが、「Webをリニューアルしただけでは、ほとんどブランディングの役には立ちません」という前提をまずお話するようにしています。

どういうわけかWebさえ、リニューアルすればWebブランディングはどうにかなると考えてらっしゃる方もいらっしゃるようですし、そういった風潮を生み出すようなWebブランディングに関する説明をされる方もいらっしゃるわけですが、そうじゃないですよというのが、いろんな企業のWebの仕事をお手伝いさせていただいている者としての僕の考えです。

まず1つにはリニューアルしても、ちゃんと常時、情報発信、コミュニケーションをしていかないと意味ないですよ、ということがあります。しかも、それはいかにもマーケティング的、セールス的なだけの情報発信だけ、商品に関する告知だけではダメで、例えば、もうすこし人の顔が見えるコミュニケーションだとか、自社の技術やノウハウを示せるようなコンテンツだとか、そういうことをいかに継続的に続けていけるかというのがポイントになってきます。

Webも大切ですが、やっぱり企業としての土台です

そうなると、当然、そういう運用体制って組めますか?だとか、積極的に顔を出してのコミュニケーションができる企業文化になっていますか?だとか、さらにそうした個々人が発信する情報をひとつのブランドとして外部のユーザーが感じられるようなインターナル・ブランディングが社内でできてますか?という話にもつながるわけです。

そういう部分がちゃんと考えられていないとWebブランディングやりましょうなんて言ってみたところで、あんまりうまくいかなかったりします。Webサイトをリニューアルしてよくしただけでは、それほど大きな変化はなかったりします。ましてやWeb運用のガイドラインを作ればどうにかなるなんて簡単な話しではまったくないわけです。もちろん、それは別の意味では重要なものですが、ブランディングと関係するかというと、それが直接的にブランディングにプラスになることはなく、マイナス側面を減らす意味で機能するだけです。
これはWebがブランディングにとって重要ではないというお話ではなくて、やっぱりしっかりとWebを活かすには企業としての土台を整備するのも同時に重要なことですよということです。企業の土台がWebを活かし、Webが企業の土台をいっそう強化するのに役立つという好循環をつくりだすことが実はWebマーケティングではとても重要なことだったりします。

そういうわけで、じゃあ、Webブランディングってどうするの?と考えると、Webという縛りを設けない一般的なブランディングに関する理解と、Webでのコミュニケーションという2つの別々のことを両方ともきちんと理解していて、かつ企業内コミュニケーション、評価などのむずかしさもわかった上で、うまいこと実現可能なWebブランディング・プランを組み立てていく必要があるわけです。

ちゃんと整理して考えれば、それほどむずかしい話じゃないんですが、意外とこういう相談や悩みって実は多いんですよね。

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ブランディングについて一度ちゃんと考えてみたいなと思う方には、こんな本をおすすめします。

  

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