マイケル・トレーシーとフレッド・ウィアセーマの3つの価値基準

企業と事業は異なるものです。
あるいは別の言い方をすればビジネスとサービスは違うといってもよいのかもしれません。

企業は事業から収益をあげますが、企業がなければ事業は成り立たず、また、同じようにサービスがなければビジネスになりようもありませんが、ビジネスでないサービスは継続することがむずかしいともいえます。
と、まぁ、なんとなくそんなことを一度整理してみようかなと思っているわけです。

以下、自分の頭を整理するためのメモ代わりの記述です。

事業を継続する企業

どんなに優れたサービスでもそれを継続的に提供可能にし、また、市場環境の変化に応じてサービスそのものをバージョンアップしていくためには、企業そのものがそれを可能にするだけのリソース、スキルやノウハウ、そして外部との良好な関係性をもっていなくてはいけません。
個人にたとえれば、自分自身の体力と知力、そして、サポートや相談に乗ってくれる友人や知人、同僚との関係といったところでしょうか。

個人でも自分の人生を良好な形で維持していくためには、毎日食事をし、睡眠を得、衣服を着替え、体を清潔に保ち、そして、その他もろもろの活動を行い、また、そのための資金を得るために何がしかの活動をし、また、その資金を得る活動を効率的により多くのものが得られるようにと勉強をしたり、人付き合いをよくしたりと様々な工夫をします。
個人の場合、手足や内臓、脳みそがそれぞれバラバラに自己主張して勝手に動くということは直感的にはないので、企業の場合のように、内部統制やプロセス管理、人事管理などは必要ないかもしれません。
それでも健康維持を怠れば自分の意思とは無関係に体の一部が悲鳴をあげることはありますので、やはり健康的な規則正しい生活みたいな統制だったりは必要でしょう。また、個人の場合でも外部との関係においては、やたらとわがままばかりを言ってるようでは関係は成り立ちませんし、関係を維持するために自分の側の言動をコントロールすることは必要でしょう。
こんな風に考えると、企業の持続可能性(サステナビリティ)を考える際に必要な機能や考えなきゃいけないことも意外と見えてくるのではないかなと思ったりします。

というわけで、同じようなことが事業を維持する企業においても言えるのかなと思います。

  • いかにして事業活動を行うために必要なリソースのインプットを継続的に維持するか。
  • 市場環境の変化に取り残されないよう、企業体の内部の成長をいかにして維持するか。
  • はたまた、競合他社に負けないスピードや品質を維持するために、どのような業務プロセスを構築し、改善し続けるのか。
  • さらに顧客に受け入れられる価値を生み出すために顧客にどのようなアプローチを行っていくのか。

このような視点は、サービスや事業だけを考えていても答えは出ません。
これも個人が自分の仕事ばかり考えていても、自分の生活を維持できないのと似たようなものなのではないでしょうか。

マイケル・トレーシーとフレッド・ウィアセーマの3つの価値基準

では、企業はどのようにして自分の活動の継続性を維持できるようにするのか?と問いを立ててみます。

まず、どうすれば市場に認めてもらえる企業になれるか?
例えば、マイケル・トレーシーとフレッド・ウィアセーマが『ナンバーワン企業の法則』で提起した価値基準というものがあります。
価値基準とは、成功する企業が顧客に対する価値を創造する方法で、

  • オペレーショナル・エクセレンス戦略
  • 製品リーダー戦略
  • カスタマー・インティマシー戦略

の3つが基本戦略として特定されています。

オペレーショナル・エクセレンス戦略は、生産方法や販売方法の改善を目指すアプローチで、スピードやコスト優位性により競合他社との差別化を図る戦略です。
製品リーダー戦略は、たえず最新で顧客にとって価値の高い製品・サービスを提供し続けることで競争優位性を保つ戦略です。この戦略をとる企業はイノベーション追求型で、常に新しい製品・サービスで高い価値を提供しつづけることにより競合他社が模倣しにくい状況をつくります。
カスタマー・インティマシー戦略は、顧客ロイヤルティを築き上げることに焦点をあてた戦略で、顧客との親密さを強化し、販売力を高めるとともに、顧客からのフィードバックを改善に活かすアプローチです。他社ブランドへの乗換えが生じにくい状況を生み出すことになります。

もちろん、この3つの戦略は、どれか1つに秀でていたら他の2つはどうでもいいということではなく、他より圧倒的に秀でているのは1つでも残りの2つに関しても十分以上に他と渡り合えることが求められるわけです。

また、この3つの戦略が唯一の解というわけでもないでしょう。ただ、モデルとして捉え、自社の戦略を考える上ではヒントになるのかなと思います。

では、それぞれの戦略を実行するのに、どのようにリソース配分を行い、リソースの供給計画を立て、また、どのようなシナリオで戦略を進めるのか。これもバランススコアカードなどを使いながら整理すると、考えを膨らましやすいんでしょうね。

と、今日のところはここまでにして、この企業と事業をめぐる考察は気が向いたときにまた続きを書いてみたいと思います。

 

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