SMOに関する補足

SMO:ウェブをブログ化する(ついでにここのトラフィック・データも開示)」のエントリーに、aratako0さんからご意見をいただいたのでちょっと僕の考えを補足してみます。

ただし、SMOを単に被リンクを集めて、その上でページランクを上げるための施策として捉えるのなら、話はすっきり理解できる。要はアーリーアダプター層にうまく自社コンテンツを利用してもらい、ソーシャルブックマークやらマッシュアップとして利用してもらうことで、大幅な被リンクの増加を目指す。そして、ページランクを上げ、できればそのままアクセス増加にも。。。こういう話なら、今までのSEOから来ている流れとしても分かりやすい気がするんだけど。

頭が昔風な人を説得するには確かにそれが有効でしょう。
aratako0さんは、<「RSS リーダー」の利用率は14.66%>だったり、「ソーシャルブックマークサービス」の利用率についての<「利用している(利用したことがある)」と回答した人は3.74%>だったりといったといった根拠に違和感を示してらっしゃるのですが、その感覚はなんとなく理解できます。僕も以前にその数字をみたときは「少なっ!」と思いましたから。
でも、その数字だけを根拠にSMOを懐疑するのは、ちょっと想像力の足りない部分もあるのではないかと思っています。もちろん、SMOがまったく効かないセグメントがあるのは確かだと思いますが、すくなくとも一般の人が悲観する以上には効くと思っています。

10%がリンク製造してくれる環境なら十分

それほど悲観する必要はないのではと思います。
というのも、SMOにおいては、何もユーザー全員が「リンクをはる人」になる必要はないからです。

いわゆるパレートの法則的な発想に基づけば、RSSリーダーの14.66%は十分な数字だと思います。いわゆるイノベーター理論で普及率16%のラインというのがありますが、これと遜色ないのですから十分といってもよい数字だと感じます。



ソーシャルブックマークサービス利用率の数字も、まだlivedoorクリップなど大手ポータルがサービス開始する前の調査データですので、もうすこし数字も改善されているでしょう。
何よりブログやSNSの普及度はもっと高いのですから、一部の数字の低さをあげてみても仕方ないでしょう。

グラフ理論で考える

そして、繰り返しますが、SMOにおいては、何もユーザー全員が「リンクをはる人」になる必要はないと思っています。

それは次のようなグラフ理論のグラフを考えれば、なんとなく理解しやすいのではないでしょうか?
このグラフで、ピンクのノードは、RSSやソーシャルブックマークも使っていて、ブログやSNSも当然、利用している人、水色のノードは、RSSやソーシャルブックマークも使っていなくて、ブログも書かないし、せいぜいmixiなんかを利用している程度の人だと考えてください。



すべての人が「リンク製造者」にならなくても、また、「情報の複製者」にならなくても、それ以外の人も閲覧は可能です。SMOで重要なのは、サイトに呼び込むことではなく、とにかく発信源となる人(あるいは企業)が伝えたかった情報が伝わることです。ようするに情報に触れる場合、元の情報発信者のそれを見る必要は必ずしもなく、その情報を引用したブログやSNSなどの記事に触れ、うわさが広がるだけで十分なはずです。
Webの時代になってマーケティングがちょっとおかしくなってるなと思うのは、なぜかサイトに来てもらうことが唯一のGOALにみなされている気がする点です。サイトになど来てくれなくても、直接、販売しているお店に行ってくれたほうが本当はうれしいはずなのにです。

また、口コミという観点で考えるなら、インターネット上では何の行動もしなくても、友達や同僚などに口で伝えることは可能です。メールでFYIすることだってあるでしょうし。
情報、コンテンツが価値のあるものならそれは検索エンジンを経由する以上に伝わりやすいのではないかと思っています。情報の伝播力は単に機械的なファインダビリティを高めるだけのSEOなどよりはやっぱり上ではないかと感じます。

SMOを成功させるかどうかは、SMOの責任ではなく、あなたの責任

前に会社のほうのブログで「『ウェブ進化論』は何故キャズムを越えたのか?」なんてエントリーを書きましたが、これは考えてみればSMOの初期の大成功事例といえるのかななんて思っています。
結局、ブログスフィアから派生したうねりはマスメディアを巻き込み、日本でWeb2.0的なものがこれほどブームになるきっかけを作ったのですから。
(あの考察を行った際は、僕もまだ完全にSMO的なものが成功する要因を正しく理解できていませんでしたね)

最初にも書きましたが、aratako0さんの感じる違和感はわからなくはありません。おそらく、どんな場合でもSMOが有効なんてことはありませんし、いまのインターネットでどういう場合にバズが発生し、どういう場合では絶対にバズが発生しないかを感覚的に理解できていない人がSMOを試みてうまくいくとは思えません。でも、失敗する場合があるからすべてダメだと主張するのはナンセンスです。

そして、それを正しくまわりに理解してもらうのが困難だからといって、「単に被リンクを集めて、その上でページランクを上げるための施策」へと貶めてしまうのは詐欺行為だと思います。僕にはどんなに困難だろうと丁寧に説得し続けたり、まず自分で手をつけられるところから変えていき結果をだす努力をして、その成果でまわりに理解してもらうほうが建設的だと思われます。

そうした努力がない限り、もちろん、それは「あくまでSMOは被リンク増」になってしまうでしょう。
このブログで何度も繰り返していますが、責任はあなた自身にあるのです。
SMOを「単なる被リンク増」にしてしまうか、それ以上にするかはあなた自身の姿勢、行動の問題で、SMOは何も悪くはないのです。

SMOの根底にあるネットワークの仕組みやパレートの法則を理解したい人には、この2冊を読むことを強くおすすめします。

 

"SMOに関する補足" へのコメントを書く

お名前:[必須入力]
メールアドレス:
ホームページアドレス:
コメント:[必須入力]