MarkeZineに「Webマーケティングも「顧客理解」から」を執筆

連載させていただいているMarkeZineで新しい記事が公開されました。 今回は、「Webマーケティングも「顧客理解」から」と題して、いまだ顧客理解のための上流工程がきちんと確立されていない感のある、Webマーケティングのための上流工程のプロセスを、こんな5つの工程としてまとめて説明しています。 フェーズ1. Webマーケティングの目的と主要顧客の定義フェーズ2. 調査による市場動向、顧客のニーズや利用状況の把握フェーズ3. 顧客要求の明示、ポジショニングのためのコミュニケーション・スキームの作成フェーズ4. 顧客視点でのコンセプトの開発フェーズ5. マーケティング・コミュニケーションの具体的なプランニング あくまで一例としてのプロセスではありますが、「はじめに必要なのは、「自分たちが誰なのか」、「誰に何を提供することをミッションと考えるのか」を定義することです」という意味においては、それなりに正しいマーケティング・コミュニケーションのプロセスにはなっているのではないか、と。 自社が事業展開する市場に関する、ブログやSNSの「顧客の声」を集めてバブルチャートとして集計することで、顧客の興味・関心をざくっと捉える方法なんかも紹介してます。 そんな風にデータを元にした顧客理解からはじめて、適切なポジショニングを築くための、コミュニケーションスキームに落とし込む。この過程でツールとしてペルソナなんかを使うのもひとつの手ですね。さらにマーケティング・コミュニケーションのコンセプトもそ…

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マーケターの仕事とは用途とその使い手を創造することでは?

最近、読んでる本『ペルソナ戦略―マーケティング、製品開発、デザインを顧客志向にする』は非常に面白くてはまってるんですけど、ただすこし違和感のある記述があります。 それは買う人と使う人は違うということを前提に、マーケターが買う人を重視しがちだといった旨の記述です。 確かに買う人と使う人は必ずしも一致しません。また、マーケティングが「売れる仕組みをつくる」ことと言われることから、マーケターが買う人を重視しがちであるという意見が出てくるのも半分納得はできます。 でも、もし当のマーケターがこの記述をみて、確かにそのとおりだと思うなら、その人はマーケターとしてはどうか?と僕は思います。 すでにある商品を売れるようにすることだけがマーケターの仕事ではない確かに買ってもらうということはマーケターにとっては重要な仕事です。より多く買ってもらったという結果がマーケターの評価基準となることにも異論はありません。 ただ、それは必ずしもすでにある製品を売れるようにすることだけがマーケターの仕事であるということを意味しないはずです。マーケットをリサーチし、どんな製品が求められているのかを察知し、それを開発検討する製品のリストに挙げることもマーケターの仕事だと思います。また、リストに挙げるだけでなく、調査データからペルソナを作成し、開発する製品のターゲットユーザー像を設計者、開発者にユーザーの要求を正しく伝えることもマーケターの仕事だと思います。 一言で言うなら、マーケターの仕事とは用途(ap…

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潜在的なニーズを発見する方法論はテクノロジー・ドリブンな方法論だけではない

これはUCD(User Centered Design)の話にもすこし関連すると思いますが、マーケティングでいうところのニーズという言葉とウォンツという言葉は使い分けたほうがいいと思います。 ニーズには顕在的なものと潜在的なものがある「必要性」と「欲求」という意味で使い分けることももちろん大事なのですが、もう1つの理由としては、ウォンツが「欲しい」という欲求であると定義されるかぎりにおいて必ず顕在的であるのに対して、ニーズには顕在的な必要性だけでなく、その人自身も気づかない潜在的なニーズもあるという意味において、両者を使い分けておくことが必要だろうと思っています。 この違いはマーケターなり商品やサービスの開発者なりが、顧客理解を行う際に重要な違いとして現れてきます。 つまり、顕在的なニーズやウォンツであれば、ターゲットとなる顧客やユーザーに直接聞くことが可能です。それに対して、潜在的なニーズはそもそも当のターゲット顧客やユーザーに聞いてもわからないという点で、マーケターや開発者のアプローチに変更を促します。 ニーズ・ドリブンとシーズ・ドリブン例えば、ニーズ・ドリブンとシーズ・ドリブンという話があります。 古いエントリーで恐縮ですが「分裂勘違い君劇場」さんから引用させていただきます。 商品やサービスが成功するパターンって、ニーズドリブンなパターンと、シーズドリブンなパターンがある。人々のニーズを調査・分析し、的確にとらえてヒット商品を生み出すのが、ニーズドリブン。ところが…

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マーケティング・マネジメントの基本に戻る必要性

Webマーケティングというと、SEOやリスティング広告、LPOやSMOなど、アクセスログ解析やCGMマーケティングなどといった手法に関するキーワードばかりが注目されています。なんとなく状況としては、Webマーケティングって既存のマーケティングとは違うの?という印象すら与えていそうですが、実はそんなことないですよ、というお話を。 もうひとつの市場としてのWeb現在の市場におけるWebマーケティングの動向を整理してみましょう。 まず、企業が積極的にWebでマーケティングを行うようになった背景としては、以下のようなWeb環境の変化を挙げられると思います。 Web利用人口の増加(高齢者層の利用増)情報検索、オンラインバンキング等の各種手続き、商品の購入・予約、動画の閲覧など、利用用途の多様化。それにともなうユーザー一人あたりの利用時間増テクノロジー利用コストの低下Webデザインの標準化とリッチクライアント化CGM(ブログやSNSなど)を舞台としたユーザー間での口コミやアフィリエイトの普及リスティング広告やアクセスログ解析など、Webマーケティング関連サービスの市場浸透 こうした環境の変化を背景として、マーケティングを目的とした企業のWeb利用も積極的になり、Web環境そのものがもう1つの市場といえるほど成熟しています。 ここで「もう1つの市場」というのは、リアルで力のある企業が必ずしもWebでも力をもつとは限らないという面があるからです。これはユーザー側のバラツキというよりも企業側の…

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わかるコンセプト

ちょっと前に「コンセプトがあいまいなら出来るものもあいまい」というエントリーを書きましたが、また違う角度からコンセプトの話をあらためて。 わかるコンセプト前回のエントリーでは「コンセプトはユーザー視点で描いたサイトの目的」と書きました。 それは言い換えると、新たにつくる商品をデザインする際、ユーザーが実際にできたものを見て、あっ、この商品は冷蔵庫(自転車、入浴剤などなど)なんだ!とわかるための概要をデザインをはじめる最初の段階でまとめておくということです。 冷蔵庫をつくるのに、あたかも自転車のようなコンセプトを立ててしまったら、まともな冷蔵庫はできません(まともな自転車ならできますが)。冷蔵庫をつくるなら、最低でもこれからデザインする対象は「冷蔵庫である」ということがコンセプトに含まれていないと話になりません。 そして、それには「わかる」言葉で表現されることが必要です。 一言でいえば「わかるコンセプト」が必要なのです。 冷蔵庫をデザインするには冷蔵庫らしいコンセプトが必要コンセプトがわかるということはデザインをする上で非常に重要なことです。 仮に、冷蔵庫をデザインするという言葉がもしデザイナーに理解されなかったら、もしかするとデザイナーは冷蔵庫にタイヤをつけてみたり、ドアを開けると髪の毛が乾かせるよう熱風がでてくる機能をつけてしまうかもしれません。 それがその商品のユーザビリティを損なうのは当然として、最悪なのはコンセプトのあいまいさがデザインの方向性を…

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WebマーケティングとSMAPマーケティング

よくWebマーケティングと普通のマーケティングとの違いいう話があります。でも、実はそんなの違いはないのでは?と思っています。 そもそも普通のマーケティングなんてものがあるのかどうかもよくわかりませんが、確かに一般論的に語られるものはなんとなくあるので、それはそれとしておきましょう。 SMAPのいないマーケティング環境で、Webマーケティングとその普通のマーケティングの違いですが、僕はそれ、SMAPのいるマーケティング環境とそうじゃないマーケティング環境の違いとおんなじようなものだと思っています。 ※もちろん「SMAP」でなくて他の有名タレントでもかまいません。 SMAPがいるから普通にCMとかにSMAP使うけど、そうじゃなかったら使えません。さらにいうとSMAPが存在しない時代のCM環境やマーケティング環境はいまのそれとは違うはずです。だからといって、マーケティングの本質がSMAPのあり/なしで変わるかというと、当然、そんなことはありません。 Webの存在しないマーケティング環境Webマーケティングといっても基本的にはそれと変わらないのではないでしょうか。Webのあり/なしでは、マーケティングの本質は変わらないのではないかと思います。 もちろん、Webが存在しなければできなかったマーケティング手法はいくつもあります。 しかし、それはWebがなければできなかった他のこと(YahooオクやAmazonアフィリエイト、検索など)がWebがなければできないのとおなじことです。…

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今ある世界と別の世界を想像してみるスキル

マーケティングを行う上で重要なスキルだと僕が考えるものの1つに「今ある世界とちょっとだけ違う別の世界を想像してみる」スキルがあります。 ちょっとしたボタンの掛け違え売れないものの中には、何か1つボタンを掛け違えてしまっているために、人々がもっているニーズとつながらず、欲求を喚起できずにいるものが意外と多いのだと思います。 人々があらかじめ持っているスキーマ(知識の束)と商品の置かれた文脈(コンテクスト)にちょっとしたズレがあるために、「欲しい」あるいは「必要」という気持ちを起こさせない。つまり、それは何かしらの話を聞いたり、読んだりしたときの「わからなさ」に近いものがあります。 (「わかったつもり 読解力がつかない本当の原因/西林克彦」参照) 商品が描く世界と人々が住む世界が異なっていて、残念ながら人々の暮らす世界では商品の魅力が伝わらないことがある。そうした状況においては、マーケターは商品のもつ世界とは別の人々が暮らす世界を想像してみるスキルが必要になります。

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デ・マーケティング:商品を大事にするための戦略

一般的にマーケティングとは、需要を創造し、刺激し、喚起する活動として認識されていると思います。一方でその逆に、需要を抑制する活動としてのデ・マーケティングが必要な場合があることは案外知られていません。 デ・マーケティングとはコトラー(P.Kotler)とレビイ(S.T.Levy)が提唱した概念であるデ・マーケティングとは、ある特定階層の顧客需要を一時的ないし永続的に需要を減退させるマーケティングの一局面として定義されます。 この考え方の背景にあるのは、マーケティングは本来、現在の企業の供給能力、価値提供能力とその中・長期的な目標に合うように需要を統制しなくてはならないという考え方です。 つまり、カンタンに言ってしまえば、企業が自分たちのいまの力を超えた販売を、短期的な数字に目が眩んでしてしまったばっかりに、中・長期的な意味での信頼を失ってしまうようなことはやめましょうという話です。 需要と供給のバランス・コントロールもうすこし言うなら、マーケティングにおいては、常に自社の生産能力、価値提供能力から鑑みた需要と供給のバランスのコントロールを行なうことが大事だということです。 需要活性化の側面が通常認識されているようなマーケティングであり、その需要減退の側面において企業に求められるスキルがデ・マーケティングであるということになります。 これが重要なのは、最近の「賞味期限切れ」云々に絡んだニュースをみてもわかるでしょう。 あのニュースにおいては、もちろん、コンプライアンス的…

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狭義のマーケティング、広義のマーケティング

マーケティングとは「売れるしくみをつくること」だと要約されます。 これはおそらく皆さん、一度くらいは聞いたことがあるのではないでしょうか? 狭義のマーケティングしかし、現在、一般的にマーケティングだと考えられているものは、「売れるしくみをつくること」という視点に立てば、その範囲があまりに限定されすぎていると思います。 広告、SEMやネット広告などを使ったWebマーケティング、ダイレクト・マーケティング、新製品企画、店頭プロモーション、PRなど。 おそらく、マーケティングと聞いて思い浮かべるのはこんなところでしょうか。 あとは市場調査なんかを思い浮かべる方もいたっしゃるかもしれません。 でも、本当はこれらは狭義のマーケティングに含まれるものに過ぎません。 これらはある意味では企業内のマーケティング部門が直接関わる仕事だといえると思います。 しかし、マーケティングが単にマーケティング部門だけの仕事ではなく、全社的に取り組むべきものであることは、ドラッカーやセオドア・レビットあたりが昔言っていることです。 そうした全社的な取り組みとしてのマーケティングを広義のマーケティングと呼ぶことにしましょう。

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千客万来のアーキテクチャ

今日、近所の中華屋でご飯を食べていたら、普段気づかない「千客万来」と書かれた木製の看板みたいなのが壁にかかっているのに気づきました。そこの中華屋は中国人の方がやってるんですが、それ見て、「あぁ、これこれ、この発想が日本人って弱いんだよね」って思いました。 「千客万来」は本来システム的発想なのでは?「千客万来」というのは、文字通り、たくさんの客が何度も来てくれるっていう商売繁盛の基本みたいなものだと思うんですが、日本人はどうもこれをシステム的に捉えないんではないかって、それを見たときに感じたんです。 この言葉って、いまだとただのおまじないみたいになっちゃってますが、本来、中国では思想的なものだったんじゃないかって思うんですよね。思想的というか、理論的かな? つまり、この「千客万来」をもうすこし拡張すると、こんな風に書けると思うんです。  売上 = 顧客数 × 商品単価 × 1人あたり販売個数 × 1人あたり購入頻度 もっと違う因数分解の仕方もあると思いますが、まぁ、とりあえずこんな感じで、売上というものを分析してみることは可能でしょう。 でも、なぜか日本のビジネスシーンでは、数字を求められたときに、こういう発想をすることが少ないんではないかと感じるんです。すぐに売れる商品(コンテンツ)は何か?とか、具体的にどうやって売るのか?という表層的なところに話が進んでしまって、それも個別的に話がもっていかれるという印象があります。 それはちょっと違うだろって思うんです。…

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MarkeZine「ビジネスとWebのギャップをシックスシグマで埋める」

ちょっと前回から間が開きましたが、MarkeZineの連載で新しい記事を書きました。 私たちがお客様からの相談を受ける場合も、「SNSをビジネスに活用したい」とか「SEOをやりたい」という具合に、手段ありきでお話をいただく場合があります。しかし、何のためにそうした手段を使いたいと思われたのかと尋ねてみると、多くの場合に明確な回答が返ってこないことがほとんどです。流行のWebツールや手法を確たる選択理由もなく採用しようとする傾向は、「ビジネス上の課題をWebに変換するのに使える明確な手法、フレームワークがない」ことから生じているのではないでしょうか。 MarkeZine: 第7回 ビジネスとWebのギャップをシックスシグマで埋める 今回は、前編、後編に分けての掲載となっています。 ビジネスとWebのギャップをシックスシグマで埋める 前編 ビジネスとWebのギャップをシックスシグマで埋める 後編 お手すきの際にでも目を通していただければ。

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意外と厚いマーケティング2.0の壁

昨日、紹介させていただいた、茂木健一郎さんと田中洋さんの共著『欲望解剖』。 その中であらためて考えさせられたのが、この一文。 ネットワークを使ったマーケティングがもし開発されるとしても、一番難しい問題はネットワークの構造が、意味や欲望とは無関係だというところでしょう。ネットワークはまった価値中立的に存在しているし、それによってしか出会うことができないという、非常に悲しい事実があるわけです。 茂木健一郎、田中洋『欲望解剖』 嗜好の一致ではなくネットワーク構造が出会いの確率を決めているこの一文の前にはさらにこんな文章もあるんです。 ネットワークはもともと趣味や嗜好という、属性の共通性で作られているものではありません。今までの解析からわかってきたことは、嗜好の一致ではなく、ネットワーク構造が出会いの確率を決めているという事実なのです。 茂木健一郎、田中洋『欲望解剖』 これ、あらためて認識させられると、結構、ぎょっとします。 つまり、遠くの理想の女性(男性)よりも、近くにいるそれなりの女性(男性)のほうが出会いに結びつく可能性が高いということです。中身がどうでもいいということにはなりませんが、中身よりも「近くにいる」などの構造が優先されるということです。 これ、マーケティング的に考えると結構ヤバイし、あと、Webサイトをデザインする上でも結構ぎょっとする話です。 だって、商品の魅力どうこうより手に入りやすさだとかが優先されるってわけですよ。入手のしやすさ、わかりやす…

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「「ウェブセンタリングマーケティング」への違和感」に対する共感

禿同です。 いや、TAKAHIROさんが「「ウェブセンタリングマーケティング」への違和感: mediologic.com/weblog」というエントリーで書いてらっしゃる話のことですよ。 僕がいいたいのは、ウェブが中心だろうが、周縁だろうが、テレビが中心だろうが、周縁だろうが、それぞれのメディアがどの位置にあるか、なんてのは定式化されるもんでもない。また、それらは個々のマーケティング課題によって変わるもんだし、やっぱし、消費者の購買行動から仮説を作って、コミュニケーションプランを立てて、どのようにメディアを使うか、の順番でかんがえるべきだ。なのでいつも「ウェブが中心」であるはずではない。 「ウェブセンタリングマーケティング」への違和感: mediologic.com/weblog なぜ方法から議論をはじめるのか? まずは目的ありきなのではないかの?ってことです。 まず方法論の前に何が目的なのかを定義した上で、目的を達成するためには市場および顧客とどのような関係性を生み出すかということがあって、はじめてメディアの選択といったところに落としこめるはずです。 あらかじめ、答えを想定しておいて、そこに結びつくような無理やりなプランを、いかにもな言い回しで語るのは好きじゃない。 それは「「やっぱコンテンツでしょ」という言葉の背後にある誤解」というエントリーでも書かせてもらったとおりです。 結局、「やっぱコンテンツでしょ」なんて話も表面的な部分最適化の話で、あとに続くような全体最適…

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マーケティングという問題意識

やっぱり買ってよかった、と、この一文を読んだだけでも感じられます。 以下は、茂木健一郎さん、田中洋さんの共著『欲望解剖』のまえがきに寄せた茂木さんの文章からの引用。 科学や芸術は、人間の本質を理解する上で欠かすことのできない知的ツールである。人々の欲望が社会の中でどのようにネットワーク化され、流通し、伝播していくのか。そのような仕組みを解き明かそうとする「マーケティング」という問題意識も、また、普遍的な人間性理解のツールとして重要度を増しつつある。 茂木健一郎『欲望解剖』まえがき 最近、個人的にはマーケティングだとか、Webだとかに関する世間的な認識に対して、実は失望していたりしています。マーケティングに対しても、Webに対しても、どうも浅く表面的な認識のみで議論されている気がしていて、手軽に楽しめるわかりやすい結果=答えのみをもてあそんでいるだけで、何かマーケティングやWebに参加しているかのような誤解が歩きがしているからです。

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「やっぱコンテンツでしょ」という言葉の背後にある誤解

企業のWebサイトを使ったマーケティング、ブランディングの話をしていると、「やっぱりコンテンツでしょ」という結論に落ち着くことがあります。 でも、それってあやしいと思うんです。 それはマーケティングで「やっぱ商品でしょ」というのと似てるわけで、じゃあ、その言葉が正しいかというと必ずしもそうじゃないわけです。 「やっぱ商品でしょ」といえる商品を作れる企業とそうでない企業なんで、「やっぱりコンテンツでしょ」とか「やっぱ商品でしょ」という結論が必ずしも正しくないのかといえば、たとえ、そう結論を出したからといって、「やっぱコンテンツ」とか「やっぱ商品」といえるのようなものが必ずしも作れるわけじゃないってのがまず第1点。 当たり前ですけど、いい商品が売れるってことを知るのと、実際にそうい商品を作れるかどうかは別問題なわけです。いい商品が売れるってのはよその会社の成功例をみても気づくことができますが、じゃあ、それと同じことを自社内でできるのっていうとそれはまったく別の話です。 実際に、じゃあ、いい商品をつくろうと考えたときに、顧客の潜在的なニーズってわかってたっけ? いい商品を生み出すだけの技術力、開発力ってあったっけ? 他社に先駆けて市場にいい商品を導入するだけのスピード感ってあったっけ? いい商品を市場に流通させるチャネルがあるんだっけ? また、広告費とか予算はあったっけ?とか、いい商品をつくって世に出すためには、それこそいろいろあるわけですよね。 「やっぱ商品でしょ」と思って…

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デジタルな情報のやりとり(続・マーケティングは対話になった?)

前回、「マーケティングは対話になった?」というエントリーで、対話型マーケティングに対する僕自身の疑問点として、 対話はときにイノベーションの敵となりうるそれは本当に対話なのか?デジタルな情報のやりとり の3つをあげました。 そのうち、1番目と2番目の疑問に点についてはすでに紹介しましたので、今回は残りの「デジタルな情報のやりとり」について考えてみたいと思います。 対話型のマーケティングはコミュニケーションの利便性があがったことで可能にまず、前回もすこし書きましたが、現在「マーケティングは対話になった」という話題が増えてきた背景には、Webを使った市場、顧客との双方向のコミュニケーションが低コストで、かつリアルタイムに近い形で可能になったということがあります。また、もう1つの特徴として、それが情報がアーカイブできることで、リアルタイム性と同時に時間に縛られなくて済むこと、自分と相手以外の第3者にもコミュニケーションが共有できることなどもあげられるでしょう。 こうしたWebのもつ特性が、企業の側にも顧客の側にも、コミュニケーションを行なう際の利便性を増やしたということが、対話型のマーケティングを可能にしている要因であると考えてよいでしょう。 デジタルな情報のやりとりしかし、忘れてはならないWeb上でのコミュニケーションの特徴の1つに、それがデジタルな情報のやりとりが中心であるという点があげられると思います。 それはWebがデジタルデータを扱うITシステムだからとい…

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マーケティングは対話になった?

最近、マーケティングが対話になったって話題多いですよね。 ブログ「Ad Innovator」や『テレビCM崩壊』の翻訳でも有名な織田さんも講演などでお話されています。 でも、僕はこの「マーケティングは対話になった」っていう話を聞くと、賛成する思いと、ちょっと待てよという思いの両方が気持ちの中に芽生えてくるんですよね。 賛成する気持ちまず、マーケティングというのは昔から何より顧客の声を聞くことが何より優先することが重視されてきました。ただ、昔から顧客重視といわれていたにもかかわらず、実際のマーケティングはなかなか顧客の声に耳を傾けようとしなかったのも事実です。 企業は顧客の声を聞くことよりも、マス広告などを使って自社の製品を宣伝することばかりに力を使っていました。リサーチなんかも一方的な質問を投げかけてそれに答えてもらうだけで、顧客の生の声を聞くというにはほど遠かったでしょうし。 その意味では「マーケティングは対話になった」というのはよい傾向なのは間違いないと思います。 Webを主体としたマーケティング「マーケティングは対話になった」というのは、企業がWebをマーケティングの手段として積極的に使うようになったことと関係しています。Webでのコミュニケーションを重視するようになれば、それはほぼ自然に双方向のインタラクションを生み出すといってよいでしょう。織田さんが言っているようなクリックやフォーム入力なども対話に含めれば、それこそWeb上の行動すべてが対話であるとい…

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アイティセレクト「SMO成功の鍵はブログの最大活用」のインタビュー記事掲載

告知です。 大分前になりますが、アイティセレクトさんにインタビューいただいたSMOに関する記事がWebで公開されています。 「これまで企業は、自社の製品にサービスを含めて提供してきました。これからは、コミュ二ケーションも製品の一部として提供されていくことになるでしょう。そのためには、コミュニケーションコストを含めた上でのビジネスモデルを考えることが必要」と述べる棚橋氏は、社員の個性を浮き立たせて商売に結びつけるような逆転した発想も必要になるという。 ソーシャルメディアでビジネスを動かす(後編)――SMO成功の鍵はブログの最大活用 興味のある方はぜひご一読ください。

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マーケティングにいらないのは専門家ではなく専門部門ですね

昨日の「マーケティングに専門家はいらないのでは?」に対して、下記のようなすばらしいご指摘をいただいた。 そもそも「専門家が必要」であるのはどんな分野なのだろうか。当たり前のような話だけれど、「専門性が高い」分野である。つまり、奥が深くそれを最大レベルに高めるためには「それ自体で」相当な労力と時間を要す分野のことだ。そのように考えると、「マーケティング」というものは極めて全体的な活動ではあるが、専門性は非常に高い。リソースとして各セクションの幅広い知識が必要だけれど、それはあくまでもリソースであって、マーケティングのアウトプットするための判断材料でしかない。 専門家がやらねば誰がやる (a Blog "TV Head") 一部、引用なのでぜひ全文を読んでいただきたい。最後の本田宗一郎氏の言葉の引用なんてまさに「それそれ」という感じです。 昨日は仕事中にざっと書いたので、実は自分でも「あっ、書き間違ったな」という感があったので、このようなご指摘は非常にありがたい。 そう。僕がいらないと感じているのは「専門家」ではなく「専門分野」なのです。 クロスセクションということで参考にしているシックスシグマ活動におけるプロセスオーナーという職能に関しても、非常に専門性の高いスキルを身につけた専門家です。ただし、機能単位の専門部門に位置するのではなく、部門間をまたいだプロセスを文字通り管理する役割をプロセスオーナーは担うわけです。 往々にして、組織の規模が大きくなればなるほど、セクショ…

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マーケティングに専門家はいらないのでは?

f-shin'さんのf-shin's Boxより。 うーむ。僕はちょっと違うことを考えてるんですよね。 マーケティングがあらゆる部門におけるスキルという位置づけであるならば、あらゆる部署と「うまくやっていく」ことこそが、専門としてお給料をもらう「マーケティング部門」の存在意義ということになる筈 マーケはスキルである。 - f-shin's Box マーケティングそのものに専門家はいらないと僕は思うんですよね。 もちろん、昨日も書いたとおり、リサーチだとか、コミュニケーションだとかを実施する専門は必要だと思いますが、それだけがマーケティングではないわけです。 商品を開発すること、商品を製造すること、そのための人材を採用し、育成すること、資材を調達すること、資金の調達など、すべてマーケティングであり、ブランディングであるわけです。 という定義において、専門部門としての「マーケティング部門」はいらなくて、各部門がマーケティングを意識すればよく、さらには部門横断的にプロセスを管理するマーケティング担当がいればよいわけです。 それとは別にリサーチ部門やコミュニケーション部門はあってもいいのでしょうけど。 発想的には、企業でWebサイト担当部門なんていうのはいらなくて、各部門がブログやCMSを使って情報発信していけばよいでしょうというのと変わらない発想です。 情報システムの力を借りつつプロセスをうまく設計して、顧客視点でのプロセス管理が可能になれば、できない話ではないと思うんで…

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