2009年11月16日

合意よりも強引さ

(パソコン直りました!)

ひとつ前のエントリー「インフォグラフィックス ワークショップ 2」で、土曜日の木村さんのワークショップで僕がどんなことを思いながら作業を進めたかを書きました。
そのなかで僕が遠慮しつつも強引にほかのメンバーとの合意形成のないまま、それでもなんとなく合意できてるかのように作業ができてしまう状況をどうやって作ったかを紹介しました(完全にその戦略が成功していたわけではありませんが)。

そんな貴重な体験をさせてもらった上で、今日職場で今週水曜日のセミナーのための講義資料の作成に苦闘していたところ(そう。悲しいことにまだ今週もセミナーが続くわけです)、ちょっと冷静になって考えてみると、いまの大規模で内外が複雑に絡み合ったネットワーク型の生態系に自らを位置づけないと、利用価値もブランド価値も産み出せないようなビジネス環境におけるデザインは、実は合意形成なんかより正しい道を突き進む合意さこそが必要なんじゃないかという考えが頭に浮かびました。

そして、あっ、そうか、だからスティーブ・ジョブスの一人勝ちみたいな状況が生まれるだな、と妙に納得してみたり。

「合意よりも強引さ」の続き
タグ:オープン系
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インフォグラフィックス ワークショップ 2

土曜日は木村さん主催のワークショップ「インフォグラフィックス ワークショップ 2」に参加しました。



しかも、めずらしいことに今回は講師側での参加ではなく、実際にワークをする参加者側としての参加です。というのも、前日にインフルエンザによる欠席者が出たということで、木村さんから「講師のなかで誰か参加者になってくれませんか?」のメールが来たんです。ほかの講師の方の顔を頭に思い浮かべて、これは僕が手を挙げておくのが無難だろうと思い、参加者になることを立候補しました。

ワークショップの講師をやるのは何度となく経験はありますが、参加者側で参加するのは初体験。いつも外からえらそうなこと言ってるわけで、こりゃ、なんとか形をつくらなきゃマズイなと結構プレッシャーを感じながらの参加でした。

「インフォグラフィックス ワークショップ 2」の続き
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2009年11月15日

見本とテンプレート

ひとつ前のエントリー「見本とテンプレート」に続いて、昨日のワークショップ後の懇親会での会話から考えたことを。

ひとことでいえば、方法の個人性について。

「見本とテンプレート」の続き
タグ:方法
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2009年11月13日

棚橋さんがペルソナ手法のワークショップをやったそうです

と、なぜか他人事風のタイトルですが、昨日、ある企業にお招きいただき、「ペルソナとシナリオ」に関する講義とワークショップの講師をさせていただきました。



他人事ついでに、詳しい紹介は浅野先生のブログ記事「棚橋さんのペルソナ手法ワークショップ」を見ていただこうか、とw

「棚橋さんがペルソナ手法のワークショップをやったそうです」の続き
タグ:ペルソナ
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2009年11月11日

フィギュラリズム

例えば、ある事業のアイデアが浮かんだときに、それが将来的にどのくらいの規模のビジネスになるかを試算する。そのとき、とうぜん、数字を使った試算をするわけですが、それを単なる数字としてみるか、自分の身体が腑に落ちて納得するような物質的なイメージとして感じとれるかでは、大きな差があると思っています。差があるというのは、事業が成功する確率が高いか低いかという意味で。

数字や抽象的な言葉をみて、物質的なボリューム感やかたちとして捉えることができるかどうか。さらに物質的な質量をともなった動きまで感知できるとさらによい。
フィギュラリズム。高山宏さんならきっと「かたち三昧」とルビをふるだろう、そんな身体能力。それって意外と大事なんじゃないか。最近、そう感じます。

「フィギュラリズム」の続き
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2009年11月10日

杉浦康平さんのブックデザイン

そういえば昨日行った松丸本舗には、杉浦康平さんのブックデザインに関する小展示コーナーがありました。
ガラスケースに杉浦さんデザインの作品が並べてありましたが、そうやってみてみると、あらためて杉浦さんのデザインってよいなって思いました。
それだけで本を買いたくなる魅力があります。

自分でも本を書かせてもらったりもしているので感じることですが、文章ってただPCとかでテキストを打っただけでは本ではないんです。DTPで割り付けしてもらってきたゲラを校正のときにみても、まだ本じゃない。やっぱりダブルページで印刷されて綴じられてはじめて本になる。その意味で本というのはデザイン次第で大きく印象が変わるものです。読みたくなるか、買いたくなるかも結構、デザインに左右されるところはあると思います。

「杉浦康平さんのブックデザイン」の続き
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2009年11月09日

人間中心のデザインをする唯一の理由

人間と人間は絶対に通じあわない(それは動物同士が通じ合わないのとおなじ)。
機械と機械は(かならずといっていいほど)通じあう(それがおなじ言語体系で書かれているなら)。
人間と機械は通じあうようにシステム化することができる(人間中心のデザインで作られていれば)。

これが人間中心のデザインをする唯一の理由であるように思う。

「人間中心のデザインをする唯一の理由」の続き
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2009年11月04日

セミナー「商品開発のための人間中心デザイン」のご案内

僕が講師をさせていただくセミナーの告知です。
 
今回は、『商品開発のための人間中心デザイン』をテーマに、
  • 人間中心のデザイン手法とブランディング
  • エスノグラフィやフォトカードソート法によるユーザー調査
  • ペルソナ/シナリオを使ったコンセプトの開発
  • プロトタイピングによるデザイン案の検討

といった内容でお話をさせていただこうと思います。

人間中心のデザインの方法を用いた商品開発のプロセスだけでなく、生活という視点から捉えた統合的なエコシステムとしてのブランドづくりという観点からもお話をしようと思っていますので、すこしこれまでとは毛色が違った内容になるかもしれません。
人間中心のデザインもいわゆるISO13407的なHCDプロセスというよりも、クラウス・クリッペンドルフが『意味論的転回―デザインの新しい基礎理論』で展開したような視点での人間中心のデザインになります(「情報アーキテクチャのデザイン」や「体験を支える情報アーキテクチャ」あたりをベースとした話です)。

マーケティング部門やデザイン部門など商品開発担当者の方々やブランドマネージャーの方々に役立てていただける情報かと存じます。
残席わずかですので、お早めにお申し込みください(すでに募集を締め切ってしまった場合は、ごめんなさい)。

以下、今回のセミナーの概要となります。
タイトル
商品開発のための人間中心デザイン - 生活視点からの価値創造のプロセス-
スピーカー
棚橋弘季 
(コプロシステム商品計画研究所 シニアコンサルタント)
対象者
  • 商品/サービス開発担当者(マーケティング部門、デザイン部門など)
  • ブランドマネージャー
  • 注意:今回は「商品開発」をテーマとさせていただいているため、学生の方、Web関係者の方、同業の方の参加は受け付けておりません。申し訳ありませんが、お申し込みいただいてもお断りさせていただく可能性がありますのであらかじめご了承ください。
講座スタイル
スピーカーによる講演(60分) + 質疑応答(30分)
日時
2009年11月18日(水)18:30〜21:00
会場
株式会社コプロシステム 大会議室
地図:http://www.coprosystem.co.jp/company/map.html#map01
参加費
3,000円(税込)
当日受付にてお支払い頂きます。
プログラム
  • 講演(60分)
    商品開発のための人間中心デザイン - 生活視点からの価値創造のプロセス-
  • 質疑応答(30分)
  • 懇親会(1時間程度)
    ※軽食・お飲み物をご用意します。
お申し込み
「会社名」「部署名」「参加される方のお名前」「連絡先お電話番号」を記入の上、「マーケティングセミナー参加申し込み」のタイトルで、ppl(アットマーク)coprosystem.co.jpまでメールにて応募ください。

以上、告知でした。

 
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2009年11月03日

蓄積

職場が変わって早2ヶ月。当時はまだ暑かったのに、すっかり寒くなりました。

職場が変わると困ること。それは今まで蓄積した資料が使えなったりすることです。前に一度作った記憶のあることも、もう一度最初から作りなおさないといけない。一般的な事柄(例えば、人間中心設計のプロセスとか、ペルソナの説明とか)は、以前の資料を活かして書きなおすこともできますが、そういうもの以外は基本的に作りなおし。これが結構手間。そういうことがあるので蓄積された資料のアーカイブの価値がわかる。まあ、作りなおす機会があることで、資料自体が前よりよくなったりもするわけですが。

これは単純に資料の蓄積だけの話じゃないんですよね。まわりの人とたがいに理解しあう度合いっていうのも、いうなれば蓄積の結果。新しい環境なら、その蓄積をゼロから作り直していく必要があります。これも結構コストだったりするわけで、それはいっしょに働く同僚に関してだけでなく、お客さんとの関係に関してもそうなんですよね。蓄積は大事です。

ただ、この蓄積ってのは自然にできるものでもないんですよね。「ねぇ、自分でちゃんと使ってみた?」でも書いたように、どうも現代人ってのはとにかく新しいものばかりを追いかけて、何でもスクラップアンドビルドにしたがる傾向があります。ほっとけば蓄積されたブランド価値をかなぐり捨てて、思いつきのアイデアのようなものでそれまで蓄積された価値を台無しにしがちです。

価値を生み出す蓄積って、実は自然に生まれるものではなくて、持続性を計画に組み込む形で持続するしくみを持たなければ、生まれてこないものなのでしょう(cf.「持続性のデザイン」)。

「蓄積」の続き
タグ:蓄積
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2009年10月30日

体験を支える情報アーキテクチャ

タイトルから想像いただけるとおり、昨日の「情報アーキテクチャのデザイン」の続きです。
今日は「体験」というキーワードから考えを進めてみようと思います。

情報アーキテクチャというのは、人びとがものや世界に接する=体験する際のインターフェイスの構造・骨格にあたるものです。体験・コミュニケーションを通じて味わうことになるインターフェイスのストラクチャであり、スケルトンです。もちろん、この構造や骨格がきちんと設計できていなければ、人びとの体験やコミュニケーションは無残なものとなる確率が非常に高くなります。

ところが、この大事な要素である構造や骨格というものを、物事の表面しかみない人にはみえていなかったりします。そういう人はたいてい、構造の設計、骨格の設計もなしに表面やスタイルをデザインしようとします。そうやってできあがったものはなんとなく見た目には素敵に思えても、ちょっと触れると途端にイライラさせられる体験をさせられたり、不安を覚えさせられたりします。決して少なくない人たちが表面のデザインやスタイリングだけで、気持ちよい使い心地、素敵な体験が生み出せるかのように勘違いしているようです。残念ながら。

しかし、その一方できちんとした配慮の行き届いたサービス、おもてなしは、しっかりと組み立てられた骨格や構造のうえに成り立っています(さらに、その背後に要件や戦略があることをきちんとモデル化したJesse James Garrettの考察力は素晴らしい!)。


Jesse James Garrettの5 Planes Model


もちろん、その骨格、構造というのは単に情報アーキテクチャだけではありません。システムのアーキテクチャもそうでしょうし、物理的な意味での構造もきちんと設計されているはずです。ただ、そうした骨格や構造のなかでも、一番みえにくい情報アーキテクチャがやはり一番おろそかにされていることが多いと感じます。そもそも、情報を組織化する、構造化する、関係づける、流れをつくるということが、どんなことでどんな意味をもつものかが理解できていない人が多いようです。
まぁ、理解しているかどうかの前に、そのことを直観的に必要だと思えるセンスに欠けていることのほうが多いようですが。

「情報アーキテクチャ」の続き
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2009年10月28日

情報アーキテクチャのデザイン

昨日の「売れ続けるしくみとしてのブランド」では、ファンを育み、ブランド価値を高めていくようなブランド・マネジメントができない理由として「ちょっと複雑なしくみ=システムを設計する力がないというのもあるでしょうね。設計する力がないというか、それをイメージして考えるためのスキルをもっていない」ことを挙げ、その欠点を補うためには「情報アーキテクチャの設計を学んでおくと役だつ」ということを仄めかしておきました。

ブランディングと情報アーキテクチャを関係づける考えというのは、僕のなかではずっと以前からあるもので、例えば3年前の2006年11月に書いた「ブランド・アーキテクチャとパースの記号論」といったエントリーでもそれらしいことを書いています。そんな風に考えるのは、ブランドにしてもインタラクティブなシステムにしても、結局のところ、それらが求められる背景には、大量の情報のなかでいかに効率よく自分が欲するものを見つけ利用できるようにできるかという現代の人間の欲求があると思うからです。ブランドもインタラクティブなシステムも、そうした人間の欲求に対して、自身を他と区別して認識できるようにし、さらに人間の欲求に対して自身がそれを満足させうる存在であることを教え、継続的な利用につながる信頼を築くことが求められます。そうした点を満たしてこそ、商品はブランドとなり、インタラクティブなシステムは利用可能(ユーザブル)な存在となります。

そこで共通して重要となるのが、認知や理解、信頼につながるような情報アーキテクチャをいかにデザインするかということだと思うんですね。それはきわめて人間中心デザイン的な問題だと考えます。

「情報アーキテクチャのデザイン」の続き
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2009年10月15日

方法だけではどうにもならない

「例えば、フォトショップで画像の青みを消す方法を覚えたとします」と彼女は言いました。
昨日のある場所での話のなかででてきた言葉です。教育とか学習に関する話。彼女はこう続けました。
「でも、仕事に戻って、学んだ方法を役立てようとしても、画像をみて青みがかってることに気づかなければ、せっかく学んだその方法を役立てることはできない。誰かに青みがかってると指摘されなければ、自分では学んだ方法を使うことはできない」と。

まさにそのとおりです。問題解決の方法は、そもそも問題を発見する力がないと役に立ちません。彼女は「弁別」という言葉を使いましたが、違いを見分ける目、問題を通常の状態から切り離すことができる目がなければ、どんなに問題解決の方法を学んでも、それを使う場面は訪れません。

「方法だけではどうにもならない」の続き
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2009年10月07日

ねぇ、自分でちゃんと使ってみた?

いやー、久しぶりにいくつかのケータイの最新機種をちょっと評価するために触ってみたけど、予想以上にひどい状況でした。

特にタッチパネルのついた機種はひどかったですね。使いにくいどころか、使えない機能がある機種もちらほら。
まさに、料理は運ばれてきたけど、「あのー、箸はないんですか?」という感じで、機能は目の前に提示されてるけど、肝心の操作方法がない。仕方なく隠れている通常のボタンを出して、これまで通りの操作をするという具合。
それって売っていいんでしょうか?と思うものもありました。どこのどの機種とはいいませんが。

そこで思うのは、これって売りだす前に実際に誰か使ってみたりしてるんでしょうか?ということ。
それくらい、専門家評価(例えば、ヒューリスティック評価)以前のユーザビリティ上の問題が山積みになっているのが現在の日本製のケータイの現状だったりするようです。残念。

「ねぇ、自分でちゃんと使ってみた?」の続き
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2009年09月28日

第3回ユーザー中心のWebサイト設計・ワークショップ2日目

26日の土曜日は、先週に引き続き、第3回ユーザー中心のWebサイト設計・ワークショップの講師をしてきました。

前回は、ユーザー調査の結果をワークモデル分析、KJ法を使った分析を経て、ターゲットユーザーのモデルとなるペルソナを作成するところまで作業をしてもらいました。
宿題として各自に、自分たちがつくったペルソナにぴったりだと思われる写真を探してきてもらうことを宿題としました。

ペルソナの写真候補


今週の作業はその写真のなかから一番ぴったりと思われる写真を選んでもらうことからスタート。その後、ペルソナの期待を満たしつつ、ペルソナがゴールと考える状態まで導くためのWebサイトの要件、プロトタイプを、シナリオとペーパープロトタイピングの手法を使ってデザインしてもらいました。
以下のステップです。

  • シナリオ
  • 要件抽出、フロー図作成
  • ペーパープロトタイプ
  • アクティングアウトによる発表

それでは、また作業の内容を紹介しつつ、プロセスの説明を。

「第3回ユーザー中心のWebサイト設計・ワークショップ2日目」の続き
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2009年09月25日

正しい行動を行うための3つのステップ

マーケットをみて顧客をみない。マーケットをみるのも競合他社の動向や流通をみる。いや、いちばん目を向けているのは社内の上司や他部門のことかもしれません。あるいはまわりに目をやる余裕もなく、ただ目の前の自分の仕事を処理するのに精いっぱいだったりするのでしょうか。

それでは売れる商品など、なかなか生まれてくるものではありません。
ヒットするサービスなど、つくれるわけもありません。

自分たちの社内や自分自身の仕事のことにしか目を向けず、外の世界をみることがないのなら、どうして外の世界から評価されるものが生み出されるのでしょうか。

「正しい行動を行うための3つのステップ」の続き
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2009年09月20日

第3回ユーザー中心のWebサイト設計・ワークショップ1日目

3回目となり、恒例になった感のあるデジタルスケープ社主催の「ユーザー中心のWebサイト設計・ワークショップ」の講師をしてきました。

2週にわたっての2日間(5h/日×2=10h)で行うワークショップの1日目は、いつもどおり下記の内容を実施しました。

  • 講義―ユーザー中心のデザインについて―
  • ワークモデル分析(ユーザー個別での分析)
  • KJ法(ユーザーグループの分析)
  • ペルソナ文書の作成

この作業の流れは、自分たちがこれからつくろうとしているWebサイトあるいは商品のターゲットとなるユーザー層に対して、その人たちが普段どのように生活のなかでWebサイトあるいは商品と関わっているのかを観察&インタビューで調査した結果を、まずは個別のユーザーごとにその行動と背景、そして、そこに潜む潜在的なニーズを理解するための「ワークモデル分析」を行い、その後に類似する行動やその目的を有したユーザーグループごとにKJ法を用いてグループで共通する行動パターンや潜在ニーズを見つけていく、ユーザー理解・ユーザーニーズの把握のための作業にあたります。
この作業を経て得られたユーザーに対する理解、ユーザーニーズの把握の結果を定着して表現したものがユーザーモデルとしてのペルソナになります。

まぁ、こうやって文章にすればなんとなくわかった気になるものの、実際にユーザー理解・ユーザーニーズの把握をする作業は決して一筋縄ではいかないもので、いくらそれをことばだけで説明しても理解してもらうことはむずかしいので、手っ取り早く体験してもらおうというのが、恒例となったこのワークショップの主旨です。
毎回、参加者の皆さんは苦労して作業していますが、苦労していることだけでも、この手のワークショップは成功かなと感じます。苦労して参加者自身のなかに疑問が生じること。そのこと自体がワークショップの場を組織してその場で講師をする立場の一番の役割だろうな、と。

では、簡単にワークショップの内容を振り返り。

「第3回ユーザー中心のWebサイト設計・ワークショップ1日目」の続き
タグ:UCD ペルソナ
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2009年08月11日

古代人にとっての装飾

「長い人類史のほとんどの時間の中で、デザインは豊饒の暗喩であり、人為の痕跡をうたいあげる装飾であった」とあったと述べる原研哉さんは、『デザインのデザイン』のなかで、かつての人類が装飾を必要とした理由を以下のように想像しています。

たとえば、中国の青銅器はその出現の当初より、渦巻き状の紋様によってびっしりと覆われている。この装飾はなんのためだったのだろうか。(中略)何も描かれていないプレーンな青銅器よりも、びっしりと渦巻きがほどこされたものの方が人々の注意を喚起する。なぜなら、高度な熟練による技巧と、膨大な時間に及ぶ人為の蓄積がそこに凝縮されているからである。それゆえに紋様の複雑さは独特のオーラを発しているように感じられる。青銅器は当時のハイ・テクノロジーであり、時の権威と密接な関係があった。つまり、国や部族のまとまりを維持する求心力を生み出していく力として、巨大さと象徴性とともに緻密な装飾は運用されている。それは言わば力の表象だった。

僕はこれを「違う」と考えます。

古代人が装飾に力の表象をみたというのは正しいと思います。ただ、古代人が装飾に力の表象をみたのは、それがハイ・テクノロジーだったからでも、高度な熟練の技巧によるものだからでも、人為の蓄積だからでもないはずです。

それは神を殺して自分たち自身が神を気取った現代人の驕った見方だと思います。

「古代人にとっての装飾」の続き
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2009年08月08日

【告知】第3回ユーザー中心のWebサイト設計ワークショップ参加者募集

ひさしぶりにデジタルスケープ社主催の「ユーザー中心のWebサイト設計ワークショップ」をやります。

開催日は9月19日(土)、26日(土)の2日間。
詳しくは、こちらのページでご確認ください。

ちなみに、これまでやった2回分の内容などは以下のエントリーでご確認いただけます。
第1回目(2008年10月18日、25日開催)
第2回目(2009年2月21日、28日開催)

前2回よりも、KJ法からペルソナへの落とし込みのあたりは、さらにパワーアップしています。やる内容はおなじでも、受講してみての体験は違うものになるかも。

興味のある方はぜひご参加ください。あるいは御自身ではなんとなくマスターされている方などは、会社の若手スタッフに受講させるというのもありか、と。

開催内容、申し込み
http://www.dsp.co.jp/seminar_training/detail.php?id=89

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それでも、デザインの核は装飾である。

すこし間が空いてしまいましたが、「デザインは装飾である、デザインする人に必要なのは美的センスである」というエントリーを書いたら、「装飾はデザインという行為の一手段に過ぎない」とか、「こればっかりは聞き捨てならない。『装飾』という言葉は違うと思う」といった反論がいくつかありました。
まぁ、ちょっといきなりあれだけを読むと誤解されるかもしれませんね。

でも、そもそも、どうして「装飾」という言葉にそんなに敵対視した感情が起こるのかがわからず、ちょっとびっくりでした。なぜ「装飾」という言葉をそれほどまでに拒否し、「一手段に過ぎない」なんて地位に落とし込めてしまうのか。「装飾」というのは、そんなにも嫌悪の対象になるものであることが驚きでした。

「それでも、デザインの核は装飾である。」の続き
タグ:装飾
posted by HIROKI tanahashi at 18:44| Comment(5) | TrackBack(0) | デザイン | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする