「デザインの誕生」、デザインの起源、発生を考えてみようという試み。
前回の「ディゼーニョ・インテルノ(デザインの誕生1)」では、1607年にマニエリストのフェデリコ・ツッカーリが「絵画、彫刻、建築のイデア」で提示した、「内的構図 Disengo Interno」という概念に着目してみました。
"Zuccaro selfport" by フェデリコ・ツッカリ - La bildo estas kopiita de wikipedia:en. La originala priskribo estas: Federigo Zuccaro, self-portrait, 1588.
Image from [1].
Original in the Uffizi Gallery, Florence.. Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ.
マニエリスムの芸術家たちが、盛期ルネサンスの芸術家たちの数学的技法による自然の模倣を放棄し、自らの「心の内面でとらえられた世界のイメージ」である「内的構図 Disengo Interno」を紙の上に投影させはじめたとき、何かが変わり始めたのではないかと僕は考えています。
神の創造を模倣することの範疇にあった芸術が、そこから離れ、自己の内面の構図ー「イデア的概念」の投影に意味をもたせはじめたとき、自身の内面にあるヴィジョンを外界に投影し、あるべき世界を実現するというデザインへの端緒がみえはじめているのではないかと思…