人間はちっぽけだけど、儚くはない
ロジャー・ペンローズ関連の本が最近のお気に入りだということは、「ペンローズの<量子脳>理論―心と意識の科学的基礎をもとめて」や「ペンローズのねじれた四次元―時空をつくるツイスターの不思議」で書きましたが、いまはまたもう1冊『心は量子で語れるか―21世紀物理の進むべき道をさぐる』という本を読んでいます。
宇宙における空間スケールと時間スケールその中で、宇宙における空間スケールと時間スケールを描いたこんな図がありました。
ペンローズはこの図について、こんな風に書いています。
プランク長と比較して私たちはかなり大きいし、素粒子と比べてみても非常に大きい。しかし観測可能な宇宙の大きさと比べれば、私たちは本当にちっぽけである。実際、宇宙の大きさと人間の大きさとの差は、人間の大きさと素粒子の大きさとの差よりもずっと大きい。
ロジャー・ペンローズ『心は量子で語れるか―21世紀物理の進むべき道をさぐる』
確かに上の図をみると、人間の大きさは宇宙の大きさよりも素粒子の大きさに近い。そして、地球の大きさは素粒子の大きさよりも近いことがわかります。
一方で時間に関して言うと、人間の寿命というのは、ほとんど宇宙の年齢と同じくらいに長いのだ!
ロジャー・ペンローズ『心は量子で語れるか―21世紀物理の進むべき道をさぐる』
確かに図をみるとそうなっています。さらにこの宇宙の年齢と人間の寿命のあいだには、生命の誕生から、ほとんどごく最近ともいえるヒトの誕生も含まれるわけですし、卑弥呼や聖徳…