カラス口で線を引くこともできるし、illustratorでパスも扱える。という世代が実は一番弱いかも。
なんか、世代論的に、あの世代よりはいまのほうがマシみたいな話にされそうなので。まあ、「カラス口で線を引くこともできるし、illustratorでパスも扱える」世代が弱くなる理由もなんとなくはわかりますが、そんな他人が弱いだのなんだの言ったってしゃあないわけですよ。
別に他人よりマシかどうかなんてことは問題じゃなくて、過去と比較して失ったものがあるのを自覚して、それに対して自分自身がどうその喪失、あるいは、失ったものとの距離をどうとるかが問題。
そして、何よりも問題なのは失ったものが何かが僕ら失ったあとの世代では感じ取ることさえできないということ。どの世代が一番弱いとか、そんなスケープゴートを見つけて、自分を安全圏に導こうとしてもだめですよ。
ツールを使ったり、下積みなしでいけたり、楽できてる分、確実に苦労から経験を得る機会というのは失われているわけです。茂木健一郎さん曰く<創造性は「過去の経験×意欲」という掛け算であらわすことができる>。その片方の量が不足するわけですよ。
その経験の喪失をどこで担保するか、自分たち世代の問題なわけですから。まずは問題を自分たちで引き受けるようにしないとどうにもなりません。
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この記事へのコメント
Zoker
tanahashi
まぁ、本人は大変でしょうけど。
そういうことならグチをいいつつも、がんばってください。