正直、Webのニュースとかぜんぜん見ないし、ブログも決まったものをいくつ読むだけでそんなに読んでません。ようするに僕はあんまりWebを情報収集に使ってないんですよね。
あと新聞とかもぜんぜん見ません。雑誌もほとんど読まないし、おまけにテレビも大して見ません。
なので時事ネタに関しては、一般的なものも、Web・IT系のものも結構疎いほうだと思います。
まぁ、Web・IT系に関しては業界内では疎いというだけで一般の方にくらべれば十分知ってますけどね。
で、そのとき、僕はこんな風に答えたんです。
「基本的にあとでブログに書くか、人に話そうと思う情報しかちゃんと見ないよ」と。
あとでアウトプットもしないような情報の収集って、僕はまったく価値を感じないんですよ。
書いたり話したり、あるいは、得た知識をもとに実践したりするから自分の知識になるんであって、そうじゃない情報は結局すぐに忘れちゃうし、それってそもそも知識じゃありません。
そのレベルの知識なら、それこそ知りたいときに検索すればいいじゃんというのが僕の考え。好奇心をそそり、あとで書いたり話したりしながらそのことについて考え、もっと深く知ろうと思う事柄には貪欲ですけど、それ以外は基本的にはスルーでいいかなというスタンスです。
と、そんなことがあって書いたのが「速度を速めるとゆっくりできる」だったりします。
いらない知識はGoogleに食わせろ
まぁ、でも、その意味ではニュースとか普段からいろいろ見て、それを自分のブログに書いている人は感心します。URLだけはってる人は別に感心の対象じゃないけど、ニュースを見て感じたことを1、2行でもコメントにして書いてる人は感心します。
「速度を速めるとゆっくりできる」で書いたように、感じることそのものがアウトプットです。でも、感じるっていうのは意識だし、ちゃんと感じたことを短期記憶でなく長期記憶の状態にするには、1、2行のコメントでもいいから文字にしておくっていう行為は重要だと思います。感じたことそのものは忘れたとしても、なんか書いたなという記憶には残ります。
さらにそうやって書いておくと、Googleさんも覚えてくれます。元記事のURLもはってあるわけで、そっちの評価もあがります。
情報を知識に変換するには自分のアクションが必要
そうやって、すぐに使わない知識をとりあえずGoogleさんに預けておくというのは1つの手かな、と。まぁ、僕は性格的にそれはできないので、余計にそういうことがちゃんとできてる人には頭が上がりません。
もちろん、その人たちももともとその情報に興味があるからそれをやってるんでしょうけど。
その意味では興味のあることは記憶に残すために記録に残しているという点では僕の方法と似てるとこはあるんでしょうね。
心理過程はすべて記憶の重なりです。知らず知らずに覚えこんだか、意識して覚えこんだのかの違いはあっても、覚えこんだものが積みあがった結果が現在の心です。覚えることに嫌悪感を持たないようにしてください。記憶が嫌がっている自分自身が記憶の上に成り立っているのです。
いずれにしても情報を自分のものにするためには、何がしか自分の側でのアクションは必要だと思います。アクションすることで身体が覚えてくれる。さらにWeb上へのアウトプットのアクションを起こしておくとGoogleも覚えてくれるし、他の人も覚えてくれたりします。
知識ってそうやって身につけるのかな、と。そして、知識の積み重ねこそが創造力の燃料になります。
機械や紙の上では創造力に必要な創発は起こらない
ただ、これはちゃんと理解しておかなきゃいけないと思うのは、機械や紙の上にある情報と、自分のなかに記憶という形で身についている知識とはおなじものじゃないんですよってこと。いくら検索すればたちまち情報にアクセス可能だとしても、それは頭のなかで意識上に呼び出したりできる記憶とは、創造力というものを評価軸にした場合には大きな違いがあります。
創造力には、知識同士の創発やセレンディピティが必要になると思ってますが、いまのところ、機械や紙で構造化された情報システムには、創発やセレンディピティを起こす機能は備わっていません。
だから、創造力をつかう機会があればある程度は自分の記憶として知識を貯め込んでおかないといけないし、Googleに食わせておいて自分で保持しなくていいのはいらない知識だけかな、となるわけです。
単なる情報収集(インプット)だけじゃあ、ほんとうに情報に溺れてるだけ、泳がされてるだけになっちゃいますよ。それってくたびれもうけです。
もちろん、それ自体が楽しいならなんの問題もないし、楽しいならどんどん情報収集したほうが健康にいい。それに数をこなせば別の価値が生まれてくるでしょうしね。
問題は情報収集しないとおいてかれるみたいな恐怖心から義務的にやっちゃってるケースだけです。
と、まぁ、今日は疲れたので、アウトプットはこのくらいに。
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