会議における現在価値と将来価値

うーんとですねー。僕は基本的に会議や打ち合わせにはその場に参加した人たちに価値提供できる人以外は参加しちゃいけないと思ってます。逆にいうと、会議に参加させてもらおうと思うなら、ちゃんと他の人に価値提供をしようっていう心構えをもって望んでほしいってことでしょうか。
ようはそうしないと会議や打ち合わせの生産性がなかなかあがらないわけです。

会議の生産性をあげる方法については、前に「会議をデザインするのに必要な3つのポイント」なんていうエントリーも書いていますので、そちらをご参考に。

自分が参加したことで、状況が少しでも良くなったか?

さて、「情報デザイン研究室」の浅野先生が僕の「「思いつき」から「考え、形にする」ことへ」を引用しながら、こんなことを書いてくれていました。

僕は学生時代中学から大学までラグビーをやっていたのです。その10年間を通じて教え込まれた価値観が「自分がプレーした後に、状況が少しでも良くなっているか?」ということなのです。

「自分がプレーした後に、状況が少しでも良くなっているか?」。仕事でも本当にこれが大事だと思います。

  自分が作業を行ったあとに、状況が少しでも良くなっているか?

会議や打ち合わせでいうなら、

  自分が参加したことで、状況が少しでも良くなったか?

です。

キャッチボールを成立させる

浅野先生が引用してくれていたのは、こんな文章です。

ただ、仕事のデザインを行うチームの中に、ひとりでも「待ち姿勢」の人がいるとデザイン作業は滞ります。誰かが何かを質問してはじめて動くような人がいると、その人が自分でボールをもっているにも関わらず作業を進めない、考えない、自分から口を開こうとしないなどで、デザイン作業全体が進捗しなくなる。そういうのも結構困りものです。

別のエントリー「意志を明示すること、考えを伝えてあげること」でも、僕はキャッチボールという比喩を用いながら、こんなことを書きました。

大事なことはキャッチボールをすることです。
キャッチボールができるように自分のグローブの位置を相手に見えるように示してあげること、自分が相手のグローブに向かって投げる意志があることを明示してあげることだと思います。
投げる意志があるのか、どういう球を投げようとしているのか、それを見せてくれないと受け取る側も構えようがない。ましてや、投げたボールを投げ返してくれないとキャッチボールは成立しません。

仕事においては、会議や打ち合わせにおいては、このキャッチボールのボールこそが価値です。
通常のキャッチボールでは1つのボールがやりとりされますが、仕事上のキャッチボールではボールはやりとりされる度に価値を増していく必要があるのだと思います。

じゃなきゃ、なんでわざわざボールを投げるなんていうコストのかかる作業を仕事上でやらなきゃいけない必要があるんでしょう。
投げ返されたボールがそれ以前と価値に変わりがなかったり、むしろ自分が投げる前より価値が下がって戻ってきたりしたら最悪です。

だからこそ、会議や打ち合わせの参加者はそれぞれ自分が会議において他の誰かに価値提供できるかということに関して覚悟を決めておく必要があると思うのです。

これは仕事を生産的にする意味では、とても大事なことなんじゃないでしょうか。

会議における現在価値と将来価値

でもね、価値とはいってもすぐにそれとわかる価値とすぐには価値があるのかわからない価値があるとも思っています。

現在価値と将来価値とでもいっておきましょうか。

ここで会議における将来価値と考えているのは、組織に新しく入ってきた新卒や中途の社員なんかが勉強のために参加することをイメージしています。
あるいは、まだ伸び盛りの若い人が参加する場合なんかも将来価値が見込めると思っています。

もちろん、誰でもいいわけじゃなくて、ある程度、将来価値を感じさせてくれるような勤勉な人、好奇心旺盛な人じゃないとだめです。
あと勤勉といっても本やセミナーなどで話されるような形式化された情報のみからしか学べない人もだめです。勤勉といってるのはむしろ普段の仕事からだったり、仕事以外の飲み会の席の場でより多くを学ぶ人です。
まぁ、飲み会の席ばかりで学ぶ人もちょっと困りますが。w

将来価値をうまく引き出すには会議に参加してもらうより、ワークショップに参加して、身体で覚えてもらうような場のほうがよいわけですけど。

ボールを投げ返さない消極的な人は・・・

で、そういう将来価値を多くもった人以外はやっぱり現在価値を会議のその場で提示してもらわないと困るわけです。それにはやっぱり会議以前に、意志を明示すること、考えを伝えてあげることをしていただかないと、会議に参加していただくこともご遠慮いただきたくなってしまいます。

むしろ、そういう人には誰かがセッティングした会議に顔を出そうなんていう消極的な姿勢はやめていただいて、自分の意志を明示するためにも自ら会議のオーナーとして場のセッティングからはじめてもらったほうがよいかなと思います。そうすればさすが会議の場を非生産的にするようなことも回避しようと自分から積極的にボールを投げてくれるようになるでしょうから。

 

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この記事へのコメント

  • アサノ

    価値が増してゆくキャッチボールね。

    おお、ラグビーって、パスを繋いでいくうちに状況が段々良くなっていくようにするスポーツだ。そして最後にトライ。詰め将棋みたいなんです。

    同世代の子供たちが、野球のボールをいかに早く投げるかとか、サッカーのボールを遠くまで飛ばすことを考えている時に。
    パスは、どう投げるかじゃなくていつ投げるかが大切だ。取りやすいパスが、一番良いパスだから、そんなに強く投げちゃダメだよ。と教わりました。

    う~ん、なんだか自分のルーツが見えてきた気がするな。

    2007年07月06日 11:42

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