自分の立ち位置(外が見えなくなったら)

企業でも、個人でも、自分の立ち位置を見失ってる状態は危ういですね。

自分の立ち位置といってるのは、単に自分単体でみてどうなの?ということではなくて、外では何が起こっているのかという意味で。

あと現在位置から一段抜かし、二段抜かしでステップを上がるのは無理だということに気づかないのもダメだな、と。スピードを上げたいならステップを抜かすのではなくて、ステップを駆け上がる速度自体を上げないといけない。じゃないと結局転倒して転げ落ちて怪我するだけです。


外が見えなくなるとき

企業って大きくなると上からは外が見えなくなる。外に接しているのは下だから。でも、その下が企業が大きくなればなるほど上からは見えなくなる。

企業が拡大する過程で、ちょっと前までうまくいってた手法が、ちょっと規模が大きくなった瞬間、うまくいかなくなることがあります。それはおそらく上から外が見えなくなるからだと思います。

上にいる人はだんだん上にあがっていくので、外の景色がだんだん小さくなっていくのになかなか気づかないのかもしれません。上から下までの階層、下の階層の裾野が広くなっても、おなじコミュニケーションが内部で可能だと思っているから、よけいに外が見えなくなってしまう。外が見えるのはあくまで裾野を通した目だけです。その裾野が広くなれば、とうぜん外を見る目も多くなります。で、その場合に見える外の景色が以前と同じであるわけはない。
とたんに上からの外の見晴らしは深い霧に覆われて見えなくなる。

外の景色が見えなくなれば

外の景色が上から見えなくなると、実は内部ががたついてくる。下から見えている景色の多様性を上からでは見えなくなるがゆえのがたつきです。

上からはなんとかそのがたつきを直そうとして、組織のデザインを変えようとするから、さらにがたつきは強くなる。だって、どうやったって裾野で見えている外の景色の多様性のすべてに合致する組織デザインなんてありえないから。

組織をリデザインするのではなく1つの商品をユーザー視点でリデザインする

でね、どうすればいいかといえば、組織のデザインを変えるんじゃなくて、むしろ、ひとつの商品のデザインを変えることにフォーカスすればいいんです、そういうときは。

そして、そのデザイン変更の際には徹底して外にフォーカスしてデザインを行うことです。徹底した商品理解(社会的、歴史的、経済的視点での理解!)、その上でのユーザーの利用状況の徹底した観察!、で、そこからようやく視覚化、具体化をはじめて、ユーザー評価も繰り返しながら、1つの商品のデザインを徹底的にユーザー中心設計でやり直してみる。

そこから企業が大きくなる過程で見えなくなった外の景色が、1つの商品のリデザインに集中することで見えてくるはずです。そして、その商品デザインを通じて外を見るためには上から下まで部署間の垣根もとっぱらって、ひたすらその商品をユーザー中心設計でつくることに集中しないとダメだと思います。そうでもしないと外は見えない。外が見えなきゃ中はがたつき、そのうち、痛い目にあうでしょう。

組織のリデザインじゃ、こればっかりはどうしようもないというか、そんなこと繰り返せば繰り返すほど、取り返しのつかないことになるでしょう。

プライドが邪魔するならそれこそ一刻も早く外を見えるようにするべきです。見なきゃ何も変わらないのですから。

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この記事へのコメント

  • りゅうたろう

    こんにちわ。
    りゅうたろうと申します。


    この話よくわかる気がします。

    業績が落ちはじめた会社が良くやりますね。
    明確な意思のある組織変更ならわかりますが、人を駒のようにぐるぐる動かして改革を行っている気がしている場合最悪です。

    そして業績が上がらないのは現場のせい。
    これでは現場は仕事してても面白くなくなってしまいます。

    だんだん「やりがい」と言う部分に重きが置かれ始めていますね = 「イノベーションを生む力」
    だと思います。


    2007年06月29日 13:35

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