MarkeZine「ユーザーを知らずにWebをデザインできますか?~ペルソナ/シナリオ法の活用~」

MarkeZineに「ユーザーを知らずにWebをデザインできますか?~ペルソナ/シナリオ法の活用~」という記事を書きました。

デザイナーはオフィスにこもって作業を進めるためにどうしてもユーザー視点を忘れ、シーズ志向に陥りがちです。しかし、ペルソナを使ったシナリオを作成する作業を行うことで、デザインチームはユーザーが実際に製品を利用するシーン、利用する際のユーザー経験を客観的に、かつ具体的に考えるできるようになります。

ペルソナ/シナリオ法を使う一番のメリットは、何よりユーザーに焦点をあててデザインができるようになることです。その意味で、ペルソナ/シナリオ法が特別なのではなく、ユーザーに焦点をあてる人間中心のデザインプロセスそのものがすばらしいのだということも付け加えておきたいと思います。

ユーザビリティはやれば効果が出る

何がすばらしいかといえば、ユーザーに焦点をあてればたいていのWebデザインは効果がでるということです。効果が出ないのはユーザーを見ていないからといっても過言ではないでしょう。

Webユーザビリティは現段階ではやればほとんどの場合効果が出ます。それはほとんどのWebがユーザーを見ていないからで、ユーザーを見てユーザビリティを考えるようになれば効果が出ないことはほとんどないでしょう。

ユーザビリティの手法は数々あります。
専門家が評価を行うヒューリスティックでもきちんとユーザーに焦点をあてて評価を行えば効果が出ます。
実際にユーザー自身にテストをしてもらうユーザビリティテストを行えば、専門家の知識・ノウハウだけでは気づかない問題点も指摘されます。問題点を事前に改善できれば効果につながります。

ユーザーを観察する

しかし、それ以上に重要なのは、デザインを行うよりも前に、ユーザーの利用状況を観察することです。観察からユーザーが何を潜在的に欲しているのかを発見する。その手法としての「くコンテキスチュアル・インクワイアリー(文脈質問法)」についても、先の記事では紹介しています。

人間中心のデザインにおいては、実際にユーザーが製品を使っている場に赴いて調査をします。また、オフィスのセキュリティなどの関係で現場に出向けない場合でも、ユーザーに調査会場に来てもらって、そこで普段どおりに製品やWeb サイトを使ってもらいながらインタビューアが不明な点をどんどん質問していくコンテキスチュアル・インクワイアリー(文脈質問法)と呼ばれる調査を行ったりします。

コンテキスチュアル・インクワイアリーに関しては「Contextual Design:経験のデザインへの人類学的アプローチ」というエントリーでも紹介していますので、こちらも参照いただけると幸いです。

ユーザビリティはおもしろい

今日、横浜デジタルアーツの浅野先生とお話しする機会がありました。詳しい内容は別のエントリーを立てますが、その際、浅野先生がおっしゃっていて非常に共感したのが「ユーザビリティなどでユーザーと向き合いだすとおもしろくてやめられない」ということです。浅野先生のゼミの学生もはじめはめんどくさそうと思うらしいのですが、やりはじめるとおもしろくてやめられないくなる子が多いそうです。

それは実際、僕自身もそうでユーザーを目の前にしたインタビューや、インタビュー前のスタッフ間でのブレストでも「へー、他のひとってそんな使い方をするんだ」って思える発見に出会うと楽しくて仕方ありません。だって、考えなくてもどうデザインすべきかのヒントがそこに転がっていて、それを改善すれば効果が出ることも予想できますから。
実際、そういう発見があれば効果は出る。効果が出ないのはユーザーを無視したデザインをしているから以外の何物でもないのは先にもかいたとおり。

そういう人間中心デザイン・プロセス全体の一部の要求分析の手法として、ペルソナ/シナリオ法を捉えた上で、先の記事を読んでもらえるとよりいいかなと思います。



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