そもそも普通のマーケティングなんてものがあるのかどうかもよくわかりませんが、確かに一般論的に語られるものはなんとなくあるので、それはそれとしておきましょう。
SMAPのいないマーケティング環境
で、Webマーケティングとその普通のマーケティングの違いですが、僕はそれ、SMAPのいるマーケティング環境とそうじゃないマーケティング環境の違いとおんなじようなものだと思っています。※もちろん「SMAP」でなくて他の有名タレントでもかまいません。
SMAPがいるから普通にCMとかにSMAP使うけど、そうじゃなかったら使えません。さらにいうとSMAPが存在しない時代のCM環境やマーケティング環境はいまのそれとは違うはずです。だからといって、マーケティングの本質がSMAPのあり/なしで変わるかというと、当然、そんなことはありません。
Webの存在しないマーケティング環境
Webマーケティングといっても基本的にはそれと変わらないのではないでしょうか。Webのあり/なしでは、マーケティングの本質は変わらないのではないかと思います。もちろん、Webが存在しなければできなかったマーケティング手法はいくつもあります。
しかし、それはWebがなければできなかった他のこと(YahooオクやAmazonアフィリエイト、検索など)がWebがなければできないのとおなじことです。それはWebの利用に関する問題であって、マーケティングの問題ではないはずです。それはSMAPがいなければ「SMAP×SMAP」がないのと同じです。それは手法の問題であって、本質ではないのではないでしょうか。
マーケティングは<それ>を利用する
WebもSMAPも市場にあって、市場においてはある程度の影響力をもつものです。マーケティングがそれらを利用するのはそれが影響力をもつからです。しかし、それらは利用(ちょっと言葉の響きは悪いですが、悪い意味ではありません)される対象であって、マーケティングそのものではない。口にする言葉が意志を伝える手段であって、意志そのものではないのと同じように。
当然、利用するためには、それ(Web、SMAP)がもつ利点を生かすことが必要になります。
その利点を引き出して、自身の目的にあった形で利用すること自体がマーケティングです。そういう観点で、WebマーケティングとはWebをうまく活用したマーケティングに過ぎないわけで、それが普通のマーケティングと何が違うかといえば、実は本質的には何も違わないと考えたほうがいいと思うんです。
Webマーケティングなんて特別なものがあるわけじゃない、と。
マーケティングは市場を理解する
ただし、SMAPのことをよく知らない人がSMAPをマーケティングに使えないように、Webをよく知らない人がWebをマーケティングに使えないということはあるでしょう。でも、その場合も学ぶべきものは、Webマーケティングじゃなくて、単にWebについて、Webの市場での利用のされ方について学べばよいんじゃないでしょうか? あるいは、知るべきものは人々の生活そのものなのでしょう。
それがマーケティングだったはずです。市場を理解することこそ、マーケティングにおいては重要だったはずです。市場を理解しようという意欲、市場を理解していく過程そのものがマーケティングだったはずです。Webだとかどうだとかは決して本質的ではない。
マーケティングの本質的なところはコトラーの時代とすこしも変わってないんじゃないでしょうか? 変わったとすればそれは市場が変わったのです。
Webマーケティングなどという何か特別なものがあると思うから、むずかしく思えるのではないでしょうか。
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