なので、かんたんに整理。
情報のカテゴライズ
Jesse James Garrettの5 Planes Modelでは、Scope段階で、コンテンツ要求と機能特定に基づき、コンテンツと機能の双方の一覧が作成されます。Jesse James Garrettの5 Planes Model
この一覧を階層構造的に分類していくのが、Structure段階でのインフォメーション・アーキテクチャのタスクの1つです。
その際、コンテンツ分類を行なう際に意識するものとしては、以下のようなものがあげられるでしょう(これがすべてではありません)。
- ターゲット別(個人顧客、法人顧客、株主・投資家、マスコミ、学生など)
- コンテンツ内容別(製品カテゴリー別、サポート情報、FAQなど
- 機能/非機能
- コアコンテンツ/サブコンテンツ(企業の基本情報とスペシャルコンテンツ、ブログなど)
- 時系列で並ぶもの/そうでないもの
- 分類は現実のモデルを反映しているか? 一般的に認知されているものを想起させるか?
コンテンツのメタ情報
もうひとつインフォメーション・アーキテクチャを考える際に行なっておくべきことは、コンテンツにどのようなメタ情報を付与するかでしょう。メタ情報を付与することで、先のコンテンツの階層化による分類を越えて、コンテンツ間を結ぶリンクの生成がCMSなどを使って容易に行なうことができるようになります。
メタ情報として考えられる主なものとしては、
- Why:目的、用途など
- What:製品名、ブランド名など
- Who:著者名、企業名、想定するターゲットユーザーなど
- When:コンテンツ公開日、イベント開催日など
- Where:ターゲットエリア、イベント開催地など
などがあるのではないかと思います。
ナビゲーションデザイン
と、まぁ、そんな感じで、Structure段階で階層構造による分類とコンテンツのメタ情報をデザインしておけば、次のSkeleton段階でのナビゲーション・デザインがおのずと決まってくるわけです。まず、階層構造が決まれば、グローバルナビゲーションとローカルナビゲーションが決まります。
階層構造化されたコンテンツ群の第2階層のページへのアクセスを可能にするナビゲーションで、サイト全体のコンテンツ・メニューを明示する役割も果たします。
内容によって分類された第2階層以下のカテゴリ内のページの相互アクセスを可能にするナビゲーションです。カテゴリ内のコンテンツのメニューを明示する役割も果たします。
また、メタ情報が設定されることで、コンテンクストナビゲーション(関連情報リンク)なども設定できます。また、ランキングのようなリンクも生成可能でしょう。
階層構造や情報カテゴリとは無関係に、コンテンツ内容に関連するページへのアクセスを可能にするナビゲーションです。
ついでですが、ナビゲーションの種類としては、リモートナビゲーションなどもありますね。
お問い合わせやサイトポリシーなど、どのページからも優先的にアクセスを可能にするナビゲーションです。通常、ヘッダーエリアやフッターエリアに置かれることが多いです。
という具合に決めると、こんな感じで基本となる画面のテンプレートも決まってくるんじゃないのというわけ。
ざっとこんな具合です。
少なくとも、こういう手順でデザインを進めていけば、サイトの一貫性、ある程度のトーン&マナーは決まってくるのではないか、と。そうなれば、これまた、ある程度のユーザビリティは確保できるわけです。もちろん、このレベルでは、ある程度でしかありませんが。
以上。かんたんな整理終了。
わかってる人にはわかりきっている当たり前な説明ですみません。
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