ユーザビリティとブランドにおける記号と対象と認知

今日、会社でユーザビリティの話をしていて、ナビゲーションのラベリングと、そのナビゲーションを押した先の情報コンテンツとの一致について話しました。

ラベリングのわかりやすさ、ラベリングとコンテンツの一致

で、ラベリングがわかりやすいかどうかはどちらかというとUI(ユーザーインターフェイス)的な問題で、ラベリングと情報コンテンツの内容が一致してるかは名前と内容の関係性という意味でIA(インフォメーション・アーキテクチャ)の範疇だねという話になりました。言い換えれば、前者は表現の問題で、後者は構造の問題ということになるでしょうか。

こういう関係ですね。

objet et signifier

上の記号とした行がナビゲーションのラベリングに相当し、「猫」「犬」「猿」「象」というラベリングを見て、その中身が想像できるか?という話。
で、その上の行と下の対象とした写真(情報コンテンツ)が適切にリンクしていれば、名前と中身が適切な関係にあるということになります。

で、Webユーザビリティで問題になるのは、1つはラベリングがわかりにくいこと。もう1つは適切な分類が行われていないことなどの要因によってラベリングと中身の関係性が適切なものになっていないということです。
どちらもユーザーの期待(予想)に対する問題で、前者は予想そのものが困難であるという問題、後者は予想が裏切られるという問題ですね

対話の7原則

ユーザビリティに関連する国際規格の1つにISO9241があって、これは視覚表示装置を用いたオフィス作業に対する人間工学的要求事項を取り扱ったものですが、この中に対話の7原則というものがあります。

対話の7原則
  • 仕事への適合性
  • 自己記述性
  • 可制御性
  • 利用者の期待への一致
  • 誤りに対しての許容度
  • 個人化への適合性
  • 学習への適合性

このうち、ラベリングやそれが指し示す対象との関係性に関する問題は、「利用者の期待への一致」に関するものといえるでしょう。

で、そんなことを考えながら思ったのは「パースの記号学とホフマイヤーの生命記号論とブランドの関連性」でも書いた、パースの記号学における記号(sign)、対象(object)、解釈項(interpretant)からなる三項論理に関するものと、やはりそれに関連するブランドについてです。

何を考えたかというと、ブランドにおいてもユーザビリティの「対話の7原則」が当てはまるんじゃないかってことです。

ブランドと対話

まだ思いつきレベルで深く考えていませんが、ブランドってやっぱり利用者とブランドの側のインタラクション=対話だと思うんです。このあたり昨日「事業会社にとってのWeb2.0:Webサイトの問題点を改善するだけでよいの?」でちょっと紹介したSIPOCを使って考えると、S(サプライヤー)の側とC(クライアント)の側が互いに入れ替わりつつ、対話を行っていくプロセスが描けるのかなと。

で、プロセスということからの連想ではAIDMAとAISASってまったく違う形で顧客を捉えていますねってことも「ブランドは対話だ」って話と関係してると思うんです。

AIDMA
アクションをゴールとして設定するAIDMAのモデルは、顧客は製品の消費者であると捉える。

AISAS
共有が最後に置かれたAISASモデルは、共有が注意につながることで循環モデルと考えられる。顧客の捉え方は、消費者ではなく利用者、しいては、ブランドの共同生産者として位置づけている。

という感じですかね。

このあたり、ちょっと膨らましてみると面白そうだなと思ったのが今日の感想です。

続きはまた後日。


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