私的インフォメーション・アーキテクチャ考:1.要素としての情報の種類

昨夜、開始宣言を行った「私的インフォメーション・アーキテクチャ考」。
今日からは早速、考察に入ろうと思います。
まず、最初は情報の要素の抽出からはじめてみようと思います。

情報の要素

前回、この考察でのスコープを「Webサイト」「書籍(雑誌やマンガ、電話帳、辞書なども含む)」「地図(それに類するもの)」「ゲーム」「テレビ番組」「音楽」「映画」「道路標識や店の看板など、街のサイン」「広告(主に印刷媒体)」としました。

これを元にまず、情報の要素の抽出を試みると、以下のようなものがあげられるのではないかと思います。

  • テキスト
  • 静止画像
  • 動画
  • 音楽
  • 音声
  • 背景となる物それ自体
  • その他

「音楽」「音声」は別の要素として扱ってみます。「音楽」という要素は、そもそも考察対象のほうにも「音楽」が含まれていますので、これを要素として扱うのはどうかとも考えましたが、「音楽」そのものの要素分類が個人的にむずかしかったことと、「音楽」が要素になる考察対象もいくつか含まれますので、そのまま活かしました。

「背景となる物それ自体」といってるのは具体的には、街のネオンサインなどの場合のネオンや印刷媒体での凝った素材の紙を使った場合のことを想定しています。基本的には、情報を考える場合、図と地の「図」のほうを指し、「地」のほうは無視することが多いと思いますし、実際、情報に接する場合も「地」は見えないことのほうが圧倒的に多いと思われます。それでもこれを要素に含めたのは「地」が見えなくなってはじめて「図」が成立すること、そして、それは見えなくても知らぬ間に質感を伝えていると考えたからです。

そして、もう1つ説明がいりそうな「その他」
ここで想定しているのは、信号機や先のネオンのような光が1つ。他にも道路のセンターラインや秤の目盛りのような線なども含まれるでしょうか。

要素だけでは・・・

要素としては、以上のようなものが考えられますが、要素だけでは、情報は成り立ちません。
同じ要素でも、意味が異なる場合があります。
文脈が異なれば理解のされ方が変わります
フレームが異なれば、フレーミング効果が働き受け手の判断も異なります

テキストがただ並べられているだけでは、本にはなりません。
本には適切な章立てがあったり、段落や見出しがあったり、目次や注釈があります。
本にははじめがあり、終わりがあり、それは文学作品やビジネス書、科学書などであれば、はじめから終わりへは線形に進んでいきます。

要素の組み合わせ、大きさや色などによる修飾、情報のボリュームや要素の並び順など、IAにおける構造や要素間の関係性が、情報の意味をあたえ、また、IAそのもののフォーマットを規定します。

次回は、この構造と関係性について

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