私的インフォメーション・アーキテクチャ考:0.何を行うのかの定義

tonosanさんの「時間的な配列×空間的な配列」っておもしろい」というエントリーですこし予告させていただきましたが、インフォメーション・アーキテクチャ(IA)というものについて、IAを本格的に学んだことがない自分なりにも一度整理をしてみようと思ったので、ここから実際にいくつかのエントリーで考えを整理していければと思っています。
直接のきっかけは、スティーブン・ジョンソンの『ダメなものは、タメになる テレビやゲームは頭を良くしている』を読んで、ひらめいたことがあったからですが、これから書く考察には、その本だけでなく、ここで紹介してきた本やいろんな人との会話だったり、自分の経験から得たものをひっくるめる形で、一度整理できればと思っています。

考察の目的

目的は、先にも書いたように、IAというものについて自分なりの整理を行うことですが、こうしてブログで公開する以上、他の方が同じくIAについて考えるヒントになればとも考えています。

考察のゴール

ゴールとしては、IAを考える上での要素抽出、IA設計のプロセスの考察、1つの考え方としてのIAの構築手法について、自分なりに提示できればと考えています。

考察のスコープ

IAの対象となるものは、できる限り広く捉えようと思っています。すべてリスト化することはできませんが、目安としては以下のように考えています。
どちらかといえば、普段の生活や仕事に馴染み深い(僕自身はあまり馴染みのないものも含みますが)ものを中心に考察していこうと思います。

スコープ内とするもの
  • Webサイト
  • 書籍(雑誌やマンガ、電話帳、辞書なども含む)
  • 地図(それに類するもの)
  • ゲーム
  • テレビ番組
  • 音楽
  • 映画
  • 道路標識や店の看板など、街のサイン
  • 広告(主に印刷媒体)

スコープ外とするもの
  • 点字や手話などによる情報
  • おしゃべり
  • 絵画や写真作品
  • 彫刻など立体芸術作品
  • 味覚や嗅覚情報
  • 洋服や建物など、情報ともとらえらるもの
  • メールや手紙
  • 暗号類
  • 各種ビジネス帳票(場合によっては論じます)
  • 商品などの注意書き、成分表示
  • 役所等への届出書類
  • DNA情報

前提条件

先にも書いたとおり、僕自身はIAについては決して専門家ではありません。専門的な勉強はこれまでしてきていません。とはいえ、当然、Webの仕事に関わるものとしてまったくの素人というわけでもないでしょう。そうした前提条件をもつ僕が、特に必要に迫られる場合を除き、既存のIAに関する情報を参照せずに、これまでの知識を整理することを優先します。
そのため、本格的にIAについて知りたい方や、すでにIAについてよくご存知の方には、不適切な情報も含まれるかもしれませんが、そのあたりはあらかじめご了承いただければと思います。

スケジュール

今日より約1ヶ月間。11月19日(日)をもって終了とします。

メンバー

僕。その他、参加したいという方は、ご相談いただければメンバーになっていただくことも考えます。

コミュニケーション

このブログにて最低週に2本は関連エントリーを公開。外部の方とのコミュニケーションは、mixiの僕のコミュニティで行っていこうと思います。トラックバックでのコミュニケーションは歓迎しますが、コメントは議論の場と考えておりません。返信はしますが、あくまでご挨拶程度のものと考えていただけると幸いです。

以上の定義で、次回からさっそく本題に入ろうと思います。
まずは、要素の抽出から。

 

この記事へのコメント

  • tonosan

    面白そうですね。

    ぼくもシロウトではあるのですが、
    情報を構造化する手法、情報編集の技術、
    そして情報デザイン(設計という意味も含めて)について、
    きちんと考えたいと思っていたところでした。

    棚橋さんの進める週2本の関連エントリーをウォッチしつつ、
    平行してぼくも拙ブログの方で、同期して
    考えたことを展開していくことにします。

    メンバーも魅力的なのですが、
    最近ぼくは自分の不安定さ、他人に影響を受けてしまって
    身動きがとれなくなる弱さを自覚しているので(笑)
    できれば、ゆるやかにリンクさせてください。

    組織化しなくても、トラックバックやリンクで
    バーチャルにつながることができるのが
    集合知としてのブログのよさではないでしょうか。

    まずは、『ダメなものはタメになる』を読むことにします。
    会社にあったので早速借りてきました。

    棚橋さんの考察、継続して楽しみにしています。
    2006年10月18日 15:46

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