住さんのブログエントリーと渡辺さんのセミナーでの講演の紹介

僕も「月間100万人ってサイトの訪問者数としては多いの?」で扱った、Japan.internet.comの「月間100万人以上が訪問する「メガメディア」も、ネットレイティングスの企業サイト調査」を元ネタに、住さんが面白い記事を書いてます。

住さんのブログを読んで考えたこと

内容は、きちんとオチまでついてて楽しめると思いますので、ここでは触れませんが、下記の一文だけ、ちょっと紹介。

逆に言えば、まだまだWebの世界では零細企業や個人は冒険ができる、ということであり、ここでの僕の結論は、「やっぱりまだまだWeb上ではイケイケの零細企業や個人が有利だ」といったところです。

確かに、住さんが言うように、マーケティング効果を期待して大企業が、オンラインで思い切ったことをやるにはちょっとハードルが高いだろうなというのは、実は僕自身、普段から感じているところです。

思い切ったと書きましたが、実は普段、ネットを利用していて、自分でブログを書いたり、RSSで情報を取得したりしている人にとっては、まったく「思い切った」ことでもなければ、住さんが「尖りすぎた」と表現しているようなことでもなくて、普通にブログで自分の考えてることを書きましょうだったり、ほかの人のブログで気になるものがあればトラックバックして自分の意見を伝えて上げましょうとか、そんなレベルのことなんですけど、実はそれが大企業にとっては、「思い切った」「尖りすぎた」ものとして認識されてしまう可能性をもったマーケティングの歴史=文脈をもっているわけです。

個人であれば、表現が稚拙で、それをほかの方から指摘されるなんて失敗もあったりしても、それなりに会話をすることができるかもしれませんが、大企業だとそうはいかない(と受け取られる)文化があったりします。
その文化がダメだと言っているのではなく、そういう文化だと確かにネットで「思い切った」ことはやりにくいということです。ただ、そこは企業が長年培ってきたものなので、変えようと思ったとしても、なかなか簡単にはいかないことはわかります。きっとほかのWebマーケティングに関わる方も日々感じていらっしゃることなのかなと思います。

個人の頭の中の文脈を切り替えることは簡単でも、組織となるとなかなか一朝一夕でどうにかなる話ではありません。
特に大きくなるとなおさらで、ある環境に適応するよう組織の体制を整え、それに応じた文化をつくりあげてきたのですから、よほど大規模な環境変化がなくては、その体制、文化を変えることは、体が大きくなればなるほど、大変なことなのでしょう。

で、ここでちょっと別の文脈を導入。

「テレビCM崩壊を超えて~インターネットマーケティング2.0」

それとちょっと関係するだろうなと感じたのは、今日、参加してきた、ネットイヤーグループとインプレスR&Dの共催で行われている第4回 インターネットマーケティング最新動向&技術セミナー 「テレビCM崩壊を超えて~インターネットマーケティング2.0」での渡辺聡さんの講演の内容。

米国TOYOTAの「番組関心度調査」の話や、資生堂 TSUBAKIのキャンペーン、「ナショナルから大切なお知らせとお願い」とそれにともなうその他製品関連のテレビCMの一時停止などの事例をあげながら、「CMだけ打っていればなんとかなる状況ではなくなってきている」という現状の感触的なものを伝えてくださったうえで、じゃあ、そういう分析が正しいと仮定して、「テレビは少し控えてネットへの広告出向を増やそう!」という仮説は正しいの?という問いを立てられていました。

そこで『マーケティング2.0』でも取り上げられているホンダさんの話や、時かけの話というコーポレートとプロダクトという2つの事例を紹介しつつ、かつ、ブランド論では著名なデービッド・A・アーカーの娘さん、ジェニファー・アーカー教授の「強いブランドの4つの特徴」モデル(パーソナリティがある、ブランドではなく関係を管理する、失敗する、不得意分野を明確にする)を参照しながら、ショートメッセージではなく、コミュニケーション型でのWebマーケティングなものを考察されていました。
このあたりは僕がこのブログで書き続けていることとそんなに大きくブレはないのかなと思いますし、CNETでの渡辺さんのブログなどを読んでいただければ、なんとなく今回のセミナーの内容も把握いただけると思いますので、紹介はこのくらいにしておきます。

マーケティング予算配分の話

そういう話と実はセットになるであろうところで、やっぱり考えておかなきゃいけないなと思うのが、ここ↓。

以前から、渡辺さんは、マーケティングの予算配分をどうするの?という問題に取り組んでいますが、今日のセミナー後のエントリーでも、こんなことを書いてらっしゃいます。

実際、予算配分の検討が各社で行われていたりというのはありますが、単純にマスはダメでこれからはネットだとかいうのではなくて、何をどう使うかというのが先決ですし。根っこを辿るとビジネス設計とプロジェクトもしくはプロダクトサイクルの予算をどこに振り分けるかという話が出てくるわけです。

これはさっきの住さんの話とはまったくの逆の立場で、大企業だからこそ悩める悩みなわけです。

最近、あらためて考えているのが、マーケティングってやっぱり4Pで考えたほうがしっくりくるなってことです。
考えるきっかけになったのは「Webは既存のビジネスを代替してる?それとも・・・」のあたりですが、渡辺さんのいう予算配分って話も単純化してしまえば4Pのモデルで捉えると、まず考えるスタート地点には立てます。
単にプロモーションの中での配分をどうするの?という話だけじゃなく、そもそもプロモーション予算とプロダクト開発の予算はどうだっけ?という話、チャネルにはどれだけ予算配分するの?って話を統合的に見直さなきゃいけないかもねというのが、渡辺さんがここ最近ずっとブログなどでも取り上げている話です。

これは特に大企業のみに限った話ではないのでしょうけど、これが明確に悩みとなるのは、おそらく大企業なのでしょう。

今後のマーケティング・インテグレーションってどうするんでしたっけ?

ってなことを交えて考えると、やっぱり単にWebでのマーケティング・コミュニケーションはどうしましょう?という話とは別に、すこし違うレイヤーで、より統合的に今後のマーケティングってどうインテグレーションしていけばいいんだっけ?って話ができることも必要になってくるんでしょうね。
そういうスキルの人がどこにいるか? また、どこがそれをきちんと組み立てられるサービスが提供できるのか? っていうプレイヤーのところも含めて。

というわけで、今回はオチも、まとめもないですが、今日の面白かったもの2つを紹介してみました。

 

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