口コミの舞台設計

ネットの世界に顔を出してくれないと口コミすることもできませんよ、ということですね。

肝心の基調講演がネットで見つからない

以下は、東京ゲームショーでのソニーの久夛良木氏の基調講演についてブログに書こうとしたら、肝心の基調講演がネット上に存在してなくて書くことを断念したという、中島さんの体験談+ソニーへの提案という形をとったエントリーからの引用。

当然、ジョブズのプレゼンも岩田氏のプレゼンも見ただろう久夛良木氏が、それに対抗して「ソニーのリビング・ルーム戦略」をどう語るのか、私なりの視点で解説を加えてみたかったのである。

ところがである、肝心の基調講演がネットで見つからないのである(ひょっとしたらどこかに存在するのかも知れないが、私が探した限りでは無い)。これでは何も書けない。
中島聡・ネット時代のデジタルライフスタイル:ソニーのマーケティング部門の人に提案

この感覚、ブロガーだったら非常に共感できるんじゃないでしょうか。

実は僕も先日似たようなことを感じました。百式の田口さんの主催によるブログマーケティング勉強会議でです。その夜に参加の報告もかねて、「百式×BRAUN ブログマーケティング勉強会議」なんてエントリーを書いたんですが、やっぱりブロガーだけが40人強集まったイベントの模様は、その日の夜から次の日くらいにかけて、僕が見つけられたものだけでも10くらいのブログが取り上げられてました。そのときも実は、田口さんがはやく当日の資料をあげてくれないかな、そうすれば詳細の説明はそちらを参照してくださいと説明を省くことができたのに、なんて思ったくらいで、中島さんの1次情報をネットにという指摘はブロガーならとても共感できる指摘だと思います。

口コミの舞台設計

最近、MarkeZineの「第5回 創発的視点でオンラインマーケティングを考える」で書いたのも含めて、マス・メディアによるマス・マーケティングの時代も情報の伝播の鍵を握っていたのは、大量に投下される広告そのものというより、そこから派生する口コミだったんじゃないかと考えています。
先日、ある方がAIDMAでもAISASでもAttentionとInterestなんて実は同じものではないかという指摘をされてましたが、それもなるほどと思える指摘で、ほんとに注目したらその瞬間を興味を持っているといえますし、その興味がネット上で他の情報を検索するとか、誰か知ってそうな人に聞いてみるとかといったSearchなりDesireなりにつながるんじゃないかと思います。

実はこのとき、「誰か知ってそうな人に聞いてみる」のリアルでの行動のほうが「ネット上で他の情報を検索する」というネットでの行動より、はやく口コミを発生させてるのに気づいているでしょうか?
 ネットでいまブログでの口コミなんてものが話題になっていますが、スピード感でいえば、おそらくかつてのマス・マーケティングの時代のほうが優位性が高かったのでないかと考えたりします。
かたやブログでの口コミだとそれこそブログのエントリーで書いてもらわない限り、口コミは発生しないわけで、それこそ「ブログマーケティング勉強会議」のような仕掛けや、中島さんが指摘するような基調講演の模様のネット公開のようなものが必要となります。もちろん、それさえあればネットのほうがスピードもある上に、広がる範囲も大きいはずです。
ですので、ネット上の口コミの場合、ブロガーが利用できる1次情報がネット上にあるかどうかで、口コミ発生のスピードも、その影響範囲の大きさにも、大きな差が出てくるということです。その格差はもしかすると、ネットでのマーケティングの場合のより大きくなるのかもしれません。

このあたりは単に口コミ、口コミというだけじゃなくて、その舞台設計くらいはちゃんと計画立ててやらないとダメだということですね。
ネット上に顔を出してくれないと、なかなかブロガーは口コミを発生させにくいし、ちゃんとそれをブロガーの目が届くところでやってくれないといくら情報通のブロガーでも気づかなかったりする場合もあるわけですから。
そういうのも含めて、SMOと捉えるべきなんでしょうね。

ネット系のマーケターの方はちゃんとこのあたりは頭の中で整理しておかないとダメですね。僕も含めて。

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  • クチコミという手段を考える。
  • Excerpt: 実際にマーケティングとしてクチコミを考える場合、その舞台をどう演出するかという部分は何かしら考えなければなりません。 口コミの舞台設計 http://gitanez.seesaa.net/ar..
  • Weblog: ECマーケッターのサイトクリップ。
  • Tracked: 2006-09-29 01:08