企業への信頼、企業で働く人への信頼

魂はどこに?

人間は責任を持つ存在で、自分の運命の主導者なのだけれど、それはわれわれの本質が実は魂だからだ、という人気のある考え方がある。魂というのは神様に属するなにやら非物質的な不死の代物で、それがいわば霊的な人形遣いみたいに、物質的な肉体に宿ってコントロールするのだそうな。
ダニエル・C・デネット『自由は進化する』

企業や企業で働く人は信頼できない?

mixiでやってるコミュニティのほうで、口コミに関して意見を聞いているんだけど、それを読んでると、どうして今の日本ってこんなに企業に対する信頼がないんだろ?ってことを感じます。
いや、企業に対する信頼もそうなんですが、企業で働く従業員に対する信頼がとても薄いのかななんて感じます。

自分もどこかの企業で働く従業員であるはずなのに、他社の従業員(例えば自分が行った店の店員とか)に対して信頼がもてないってのは、なんかひどくいびつな気がします。
それってもしかして自分の仕事っぷりと照らし合わせたり、あるいは自分のまわりの同僚の働きと照らし合わせて、そういう疑念を抱いちゃうってことなんでしょうか?

企業一般、従業員一般にはニュートラルなイメージ

そのへんがいまひとつピンとこないんです。
自分の場合に照らし合わせると、企業一般、企業で働く従業員一般ってものに対しては、特に信頼もおいていなければ疑念ももっていない、わりとニュートラルなイメージなんです。

疑念や、その逆の信頼の念を抱くのは、明らかに具体的な企業なり、個別の担当者なりが目の前にあらわれたときです。この会社は信用できないなとか、この人はちゃんとしてそうだなとか、そういう具合で疑念/信頼を抱くのであって、一般に企業がどうとか、従業員がどうとかってあんまり感じないんです。
そういう個別の企業なり、担当者なりで判断しようという気持ちがあるから、別に口コミだろうが、企業発信、メディア発信の情報だろうと、実は僕にとってはあんまり信頼性に関しては違いはないんです。

個別の情報やその人/企業が過去に発信した情報と照らし合わせて、やっぱり個別に情報の信頼性だとかを判断するし、それ以前にその情報を信用するかどうかって結局自己責任だと思っているところもあって、その情報を信じて得をしようが損をしようが、それは選んで行動した自分のせい/おかげだと思っているところもあります。

企業一般、従業員一般に不信感を抱く人は?

でも、どうもそうではなく企業一般、従業員一般に不信感をもっている人っているようです。
これはいったいなんなんでしょう?
そして、どのくらいの割合で、世の中では企業一般、従業員一般というものに不信感を抱いているんでしょうか?
これって結構、これからのWebコミュニケーションだったり、情報社会だったりを考える上で、大きな課題になってくるのかな?なんて感じました。

人間は次に何をするか決めるのに一番いい立場にいる。それはわれわれが最大の知識を持ち、従って未来についても最高の見通しを持っているからだ。未来の地球がわれわれに何を与えてくれるかは、われわれみんなが共にどう根拠づけて先に進むかで決まってくるのだ。
ダニエル・C・デネット『自由は進化する』

さて、あなたの魂はどこに?

この記事へのコメント

  • junjunmoccha

    こんばんは

    このエントリー、読んでううむ、なるほどーと深く思いました。
    (店員に信頼できない人が多いと書いたのはあたしなので)

    自分なりに「信頼できない」自分のことを
    ふりかえってみるに

    1:gitanezさんのおっしゃるとおり、恥ずかながら自分の今までの仕事ぶりや仕事環境というのは大きいかもしれないです。
    自分に関していうと、特に、今のマーケというよりは、(これも言っちゃうとこわいんですが)メディアにいた経験が大きいような。
    メディアが嘘ばっかり、というのではなく、広告費との絡みやさまざまなリリースに日々接し、
    メディアとしてのあたりまえのことと、広告売り上げの間にいることで
    メディアや企業側のいうことに対して「まっすぐでない」ものの見方をするようになってきたような気が・・・します。

    なんで、コミュのほうに書かれていたクエスチョンでは
    口コミだったら「”口コミ発信者の人”と合わなかったんだな」と思いますが、
    店員や企業、および(いわゆる)メディアだったら「(その人個々というより全体的な感覚として)まあしかたないよね」という感じかなー。
    ならば、メディアにいなかったら、もうちょっと違ったか?仕事をしていない学生の頃は?というのは、わからないですね(笑)。

    2:もういっこ、ということより、もっとシンプルに考えて、実際の現場を想像すると
    純粋に「買いませんかー?」というオーラを出しているものに対する拒否感、というのも大きいです。
    (これも自分の1の感情がひきおこしているのかもしれないですが)
    ブログでもアフィリエイト目的な感じのところはだめだし・・・
    コミュやブログを信頼できる、と書いたのは「買いませんかー」オーラのなさ、ともいえます。

    1感覚がどれほどの割合があって、どこに起因されるのかはあたしも知ってみたいです。
    2006年08月31日 04:30
  • gitanez

    うらうらさん、コメントありがとうございます。

    すこし違うデータですが、企業や個人のブログやホームページの情報に対する信頼性などを調査したデータを見つけました。

    ■PR会社エデルマン・ジャパンとブログ検索のテクノラティ・ジャパンが日本のブロガー213人を対象にした調査結果(PDF)
    http://www.edelman.jp/img/news/japanbloggersurvey_j.pdf
    2006年08月31日 12:03

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