今日は仕事で東証1部上場企業のWebサイトを200くらい、ざっと眺めてみましたが、ちょっと唖然としました。あらためて200社くらい通してみると、えっ、世の中、まだ、こんな状態なの?と思い、びっくりでした。
それこそ、Webマーケティングとかいう遥か以前の問題だと思える企業サイトが山ほどあったんです。感覚的ですが数値化すると全体の約8割はたぶんWebマーケティング以前の問題で、基本的な情報設計もできていないし、まともにコミュニケーションしようという姿勢もないし、運用体制がつくれていないからだと考えられますが、おそらく各部門が勝手に更新してるせいでトーン&マナーもどこかに消えていてユーザビリティはガタガタな状態。
いやいや、そういうプロっぽい視点じゃなくて、もっと素人的な目で見ても、えっ、この会社、大丈夫?って思えてしまう感じなサイトが結構あるんです。
それでも、8割のうち6割くらいはギリギリWebサイトとしての体裁はたもってましたが、残りの2割くらいは本当に目も当てられない有様。今どき、こんなの素人でもつくらないでしょって思えるデザインにお目にかかれました。
もちろん、全体の2割くらいは至極まともでした。世の中の話題になっているのは結局、そのあたりのサイトで、ほかはぜんぜんまだまだみたいです。全体の2割が8割のいいところを占めるって意味で、ここでもパレートの法則がなりたつんでしょうか。
対象にしていたのが東証1部上場企業のみだったので、ざっと200社ほど見た印象は「これで日本経済って大丈夫?」と思えるものでした。
普段、普通の人のブログとか読んでると、ずいぶん、Webに関するリテラシーも浸透してきたのかななんて気になっていましたし、直接接しているお客さんに関しては、さすがにそんなにひどくはないので勘違いしていたみたいですが、まだまだ、企業サイトなんて「マーケティング」なんて言葉はおこがましくて出せない状況なんだとあらためて感じました。
前に「企業のWebマスターのための「せめてこれだけは使っておこう」」だったり、「Web2.0的でない企業にはWeb2.0サービスはできない」だったりというエントリーを書きましたが、世の中の大部分は、まだ、きちんと情報設計を行い、Web標準に準拠した実装を行ったWebサイトで、自社のことをユーザーにわかってもらえるようなコンテンツを用意することさえ、ままならないのが実情のようです。
このブログでは企業もブログでのコミュニケーションを行うことを推奨してきましたが、ブログ以前にまず情報のプラットフォームとなる自社サイトをどうにかしなければ、せっかくブログでうまくコミュニケーションしたところで、それはブログを書いている従業員単位の信頼が得られるだけで、企業全体の信頼にまではつながらないでしょう。
投資家向けのIR情報にしても、なんだこれ?と思えるもので、とても常識的な発想で個人投資家の理解を得ようなんて態度には見えませんし、あれじゃあ、採用希望者も集まらないのではと思えるくらい、どんな会社かまるで伝わってこない、貧相なコンテンツしかないサイトがほとんどでした。
僕的にはかなり唖然としたのですが、ほんと、こんなんで大丈夫なんでしょうか?
まぁ、どれだけひどいかは自分の目で確かめてみてください。
特に1部上場でも、あんまり名前が表立って出てこない業界などは本当に凄い有様ですから。
この記事へのコメント
ななし
ホームページやブログでのコミュニケーションより、直接の人的、資本的つながりの方が強いのですから仕方ないかと思います。
gitanez
simfarm
機会がありましたら、こちらでもmixiのコミュニティでも結構ですので、具体的な企業名など詳細を教えてください<(__)>
Horie
gitanez
それはちょっと遠慮しておきます。
ごめんなさい。
>Horieさん、
「松下とか日立とか東芝のサイトはなかなか良いと思いませんか?」思います。そういった企業が僕が上位2割と思った企業です。
それ以外の8割はここではコメントしかねます。申し訳ない。