[memo]Google="Don't be evil"な自動機械?

ちょっとふと思いついたことがあるのでメモ。

サービスの自動化はGoogleの弱点?

Googleの弱点として、サービス提供に完全に人を介さないことを目指す、サービスの全自動化を指摘されることがあると思います。
問い合わせのメールを出しても返ってこなかったり、AdSenseのサービス停止のメールが突然来たり、気づくとGoogle八分になっていたり、などなど。
人を介さない自動化されたGoogleのサービスに対し、不満があがることも少なくないわけです。

このあたりのGoogleの弱点をいかに突いて、Googleにできないことを実現するかという話がなされたりするわけですが、それはそれで私もその考え方には賛成です。

Googleってそんなに特殊じゃない

ただ、さっきふと思ったのは、サービス提供が自動化されていること、あるいは、サービス提供に人の手が入らないこと、って、普通に語られているようにGoogleに特殊な事情なんだっけ?っていうことでした。
そうじゃないんじゃないだろうかというのが私の答え。
日本の一般的なメーカーを考えた場合、ほとんどGoogleと変わらないんじゃないだろうかと思ったわけです。

そこで「そんなことはない。メーカーなどは販売の際に人を介して商品の提供を行っているではないか」と思われる方も多いかと思います。
でも、実際に販売の手に人の力を割いているのは流通チャネルにあたる企業だったり、販社だったりするわけで、メーカー企業の社員じゃないですよね。
もう1つ言うと、Googleが検索を中心としたサービスを完全に自動化しているのとまったく同様に、メーカーは商品にすべての価値を埋め込むことで、いわゆるサービス企業が行うような人の力による付加価値の提供の手間を省いています。

これってGoogleとあんまり変わらないんじゃないかと思ったわけです。
Googleってそういう意味ではきわめて伝統的なサービス提供の形を採用しているのではないか、あるいは伝統的な商品提供のやり方をサービス提供に拡張移植したと考えられるのではないかと思ったわけです。

販売するのは販社であろうと人の手で売っているから違うとおっしゃるのであれば、GoogleだってAdwordsなどは数多くある代理店が販売を行っているわけで、事情は大きく変わりません。

Googleの庭が特別に青いということはない

と考えると、サービスの自動化がGoogleの弱点なのだとすると、商品に価値をパッケージングすることで同様の自動化を可能にしている一般的な日本のメーカー企業も同じ弱点を有していると考えられるんじゃないでしょうか?
逆に考えるなら、人の手を介することでサービスに付加価値を生み出すことができている企業ってそんなに多いのでしょうかとも思うわけです。

もちろん、コンサルティング的なサービスを行っていたり、飲食店やディズニーランドに代表されるエンターテイメント系のサービス企業であれば、人のサービスがサービスの価値の大きな割合を占めることは間違いないでしょう。
企業が提供するサービスとは違いますが、SNSやブログを通じて他の人とやりとりをする楽しさも同様の価値をもつものなのでしょう。
でも、そういうのが本当に自動化という弱点に対する強みになるかといえば必ずしもそうとは限りませんよね。
人のいる窓口で時間をかけてチケットを買うより、時間も手間もかからないよく設計された自動販売機でチケットを買うほうが便利だったりということは当然あるわけですから。

Googleという企業は確かに独自性をもった企業ではあるのでしょうけど、上記の意味では決して特殊な企業ではないと思いますし、また、サービスの自動化も決して特殊な形態ではないと思うというのが、このエントリーの主旨でした。
Googleをあまりに特別扱いしすぎて「隣の庭は青い」というイメージに支配されないようにしたいですね。

 

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック