Webマスターの悩み
会社からは「いまの時代、Webが重要だ」と言われ、Webマスターに任命されてはみたものの、まわりの人間や上司はぜんぜんWebについてのリテラシーは高くなく、かくいう自分も人のことは言えず、SEOやブログって言葉くらいは知ってるものの、流行のWeb2.0もなんだかよくわからないし、一体、これから何をどうしていけばいいんだろう?きっと、そんな悩みを多く抱えるWebマスターの方って結構多いんじゃないかと思う今日この頃。
とりあえず、自社のWebサイトをどうにかしようと、業者に頼んでみたものの、彼らが使う言葉はいまいち理解しきれなくて、それこそユーザビリティだとかアクセシビリティだとか、グローバルナビゲーションだとか適切なマークアップだとか、ターゲットブラウザはどうだとかこうだとか、まぁ、それが何を指しているかは理解できるし、それらをちゃんとしないってことはわかるけど、でも、じゃあ、どういう状態が好ましい状態で、どうすればそういう好ましい状態にできるのかは、彼らの話を聞いてもさっぱりわからない。
そんな不満を抱えていらっしゃったりするのが、多くの企業のWebマスターの方だったりするんじゃないでしょうか?
わかります。わかります。
でも、そんなことは別にWebマスターのあなたが考えなくてもいいんです。
業者に「具体的に提案してください」と言えばいいんです。
それが業者の仕事なんですから。
Webマスターがすべきこと
あなたがすべきことは、Webサイトの目的を明確に業者に伝えることです。誰がターゲットユーザーで、その人たちにどんな体験をしてもらいたいか。
それによってあなたの会社はユーザーといかなる関係を気づきたいか。
そういうことをいつ聞かれても明確に伝えることこそがあなたの最大のタスクです。
そんなあなたに必要なのは、まずできるだけWebを使うユーザーの立場を理解することです。
そうした場合、勘違いしがちなのは、Webのリテラシーが低いユーザーを想定してしまうことです。
それではだめです。リテラシーが低いユーザーはどんなに工夫しても結局、Web使用率はそんなに高くなりません。
それよりも普段、積極的にWebを利用しているユーザーのことを理解するほうがはるかに大事なことです。
積極的にWebを利用しているユーザーの心をつかめれば、そうでないユーザーをつかむより、多くの利用を見込めるってことは簡単な計算でわかるはずです。
Webマスターが体験しておくべきこと
そんなWebマスターのあなたに、積極的にWebを使っているユーザーの気持ちを理解するために必要な、あなたが知っておくべきで、さらに知るためにはまず使いこなしておくべきWeb2.0的ツールの代表的なものをここに列挙しておきます。以下のリストは、このブログを普段見ていただいているような方には、何をいまさら的なものかもしれませんが、このエントリーは皆さんがターゲットではありませんので、軽く読み飛ばしていただいてよいかと思います。
では、さっそく始めましょう。
■ブログ関連
ブログ:
まず、なんといってもブログです。これをまず今日からはじめてください。言い訳はなしです。ブロガーの気持ちになるには自分でブログをやってみないと絶対にわかりません。断言します。
さらにブログを立ち上げるだけでなく、最低でも週に4~5つは記事を書いてください。そして、できればきちんとアクセスログ解析をしてください。どの記事にどれだけアクセスがあったか、どんなキーワードで訪問してきているのか。そういったことをちゃんと把握してください。
PING送信:
ブログを立ち上げたら、更新情報を通知したいサイトのPING設定をしてください。やり方はこれからあなたが使うブログによって異なるので、自分で勉強してください。
通知先としては、ブログ検索のテクノラティやNAMAANだったり、Bulkfeeds、BlogPeople、goo blogなどをいれておくとよいでしょう。
Trackback:
記事を書くようになったらTrackbackも利用してください。ただし、自分が書いた記事に関係ないブログにTrackbackすることや、記事内にTrackback先に対するコメントやリンクの表示をしないなどというマナーのない行為はしないように。
FeedBurner:http://www.feedburner.jp
ブログのRSSフィードの効果測定に利用してください。
余裕のある方はフィード広告を使ってみるのもよいでしょう。
feed meter:http://feedmeter.net/
自分のブログの人気度をこれで定常的にチェックしてみてください。
■RSSリーダー
RSSリーダーは以下に示すオンライン型のRSSリーダーをおすすめします。
とにかくまずは興味のあるRSSをできるだけ登録してみることです。最低でも20件は登録しましょう。
livedoor Reader(推奨):http://reader.livedoor.com/
Bloglines(推奨2):http://www.bloglines.com/
feedpath:http://feedpath.jp/feedreader/
はてなRSS:http://r.hatena.ne.jp/
■ソーシャルブックマーク
ソーシャルブックマークは絶対に使ってください。
そして、慣れるまでは一日に20件はブックマークしてみてください。
これは訓練ですので、そんなにブックマークするページがないなんてのは言い訳です。
そのためにRSSリーダーに最低20件登録してるのですから、20件くらいは簡単にブックマークするページは見つかるはずです。
はてなブックマーク(大推奨):http://b.hatena.ne.jp/
del.icio.us:http://del.icio.us/
BlogHeaderSBM:http://sbm.blogheader.com/
はてなブックマークでは、単に自分でブックマークするだけでなく、他の人がどんな記事をブックマークしているのか、また、いま何が話題になっているのかということにも関心を寄せる意識をもってください。
■その他
Amazonなどのアフィリエイトサービス:
ブログの記事に応じたアフィリエイトで、Webを使って商品を買ってもらうという体験をぜひしてみてください。
それがどれだけ大変で、かつ意外と簡単かがわかるはずです。
ブログ検索:
上の「ブログ関連」の項目でも紹介したテクノラティやNAMAANのような専門サイトや、Yahoo!ブログ検索だったり、Ask.jpのブログ検索だったりで、ブログの検索をしてみましょう。
そして、ほとんどのサイトが検索キーワードによる未来検索結果のRSS配信(特定のキーワード検索の結果のRSSを登録しておくと、そのキーワードに応じた新しいブログがどこかで更新されるたびに、RSSで通知してくれる)に対応していますので、ぜひ気になっているキーワード検索結果をRSSリーダーに登録しておいてください。
ほら、またRSSリーダーに登録するものが増えた!
ニュース系著名ブロガーのブログチェック:
ブログ記事の参考のために、ニュース系著名ブロガーのブログチェックするのもよいでしょう。
GIGAZINE:http://gigazine.net/
[N]ネタフル:http://netafull.net/
百式:http://www.100shiki.com/
情報考学 Passion For The Future:http://www.ringolab.com/note/daiya/
と、思いつくままに、「せめてこれだけは使っておこう」と思うものをピックアップしてみました。
ここであげたものを3ヶ月くらい使い続ければ、あなたも立派に「積極的なWeb利用者」の気持ちがわかるようになり、業者のいうことのどこが大事で、どこがどうでもいいことなのかを判断できるようになるはずです。
Webマスターという自分の仕事にお悩みの方は、ぜひ今日からはじめてみてください。
P.S.
このエントリーを多くの方にブックマークいただき感謝しています。
お礼の代わりというわけではないですが、こちらのエントリーで、ブックマークによるアクセス数の変動、RSS登録者数の推移など分析していますので、興味のある方はぜひご覧ください。
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