- 情報の検索性には、情報自体にセマンティックなメタデータを付与することと同時に、情報検索を行うユーザー側のコンテクスト理解が大事
- で、その両者のコンテクストをうまく結びつけるのが検索性の向上につながる
- しかし、その両者が完璧にマッチングすることはない
- その時、重要なのは完璧を目指すことじゃなく、ないよりマシを作り出すこと
- 例えばGPSでの位置情報を利用した検索。あれも位置情報はわかってもその時ユーザーが何をしたいかまではわからない
- 当然、いくつか選択肢をリコメンドしておいて、そこから選ばせるという形になる
- それを不完全なマッチングというのはやさしい。しかし、GPSなどはないよりマシの好例で、現在地情報なしに銀座の情報を探すのに携帯で日本全国から銀座を選択する手間を省いてくれるのはユーザーにとってはどんなにうれしいことか
- でも、意外に開発者の側は"完璧"を目指そうとして、マシな状況をいちはやく実現することを躊躇したりする
- それは開発者の側のエゴだ
- で、完璧なマッチングとはいうが、実際、完璧なマッチングが実現されたらどうだろう?
- 想像してみてほしい。Googleの検索結果に自分が意図したものしか表示されないシーンを!
- 気持ち悪い
- しかも、意図しないものが見つからないのも逆に不便だ
- 実際、Amazonのリコメンドがもっと精度が低かったとき、その状況が実際にあって、当たり前のものしか出てこなくて使えないという批判があったはずだ
- むしろ、検索結果には多少のノイズ(役に立たない情報)が混ざってるからこそ、有益な情報がキラリと光るのではないかと思う
- すべてが必要な情報だったら逆にユーザーは混乱する
- 静かなノイズのない部屋が逆に集中力を欠くように
- とはいえ、検索性の向上のためには、まだまだユーザーの「いつどこで何もどうして」というコンテクスト理解に関する技術革新が必要だろう
- 情報のコンテクストをセマンティックにする技術ばかりが先行して研究開発が進んでいる気がするが、ユーザーのインプット情報をいかに得るか、どう解釈するかといった側の技術に関してももっと研究開発を進めなきゃいけないんだろう
- とりわけユビキタスコンピューティングが進んで携帯電話、カーナビなんかで情報検索がより必要とされる時代には
[memo]情報検索性とノイズ
さっき知人とメッセンジャーで話してたことをメモ。
この記事へのコメント