2006年03月29日

microなmicroなもののネットワーク



昨日の「「境界」から「関係性」へ」エントリーでは、今後のWebを考えると、下記のような流れがあるのではないかと書いた。

Webのネットワークが、先端科学の分野が極小化されたパーツ個々を対象とした還元主義から、極小なパーツ同士の複雑なネットワーク性へという流れに同調するように、より小さなパーツ=モジュール化(RSS/Atom Feedやmicroformatsとか)とそのモジュール相互の同期やリンクをいかに構築するかというネットワーク的思考が重視されるのではないか、と。

似たようなことがfeedpathの小川さんのブログにも書かれていたので、ご紹介。
個人個人のメディアとかソーシャルなWebであるということは、Web2.0の一つのトレンドではあるけれど、本質的な方向としては、もっと一方通行的な情報|データの流れで、その最小単位が極端に細小になっていくことと思っている。細かいので小さく緻密にリンクしていくし、その結果ネットワーク化していくのだ。

一方通行的な流れという意味では、『新ネットワーク思考 〜世界のしくみを読み解く〜』の著者アルバート=ラズロ・バラバシが、ハイパーリンクという「ナビゲートする向き」が決まったWebのネットワークが、次の4つのクラスター(大陸)に分裂してしまうことを指摘している。

  • 中央大陸:この大陸内のノードは互いに連結された経路をもつ
  • IN大陸:IN大陸からは中央大陸に行けるが、そこから再びIN大陸には戻れない
  • OUT大陸:中央大陸から行くことはできるが、いったん中央大陸から出たら二度と戻れない
  • 島および半島:相互リンクしあうページの孤立したグループで、中央大陸とは切り離されていて、そこに行くこともそこから来ることもできない

この4つのクラスターをみるとすべてが一方通行であるわけではないとしても、「OUT大陸に住むのは企業のWebサイトで、そこに入るのは容易だが、いったん入れば出る道はない」というように、情報が極小化した際でも、その構成が今とは変わっても同じような意味合いの4つのクラスター化が起こることは、ネットワーク自体がもつ法則性から容易に想像できる。

小川さんは「例えば鮫(サメ)は何億年も前から変わっていない、構造的には古代から変わらぬ魚だが、捕食魚としての進化は既に極めており、最強だ。仮に構造が古いからといって、何かを変える必要は無いのである」と言っているが、進化をうながすものは何も捕食者−餌生物において最強であるかどうかが問題なのではなく、食べるものがなくなればどんな生物でも進化しなければ絶滅する。

サイト単位、ページ単位のネットワークからより極小化する方向の情報のパーツのネットワークにその単位が変化しても、成長するネットワークの法則である「数少ないノードが非常に多くのリンクをもつ」というべき則が自己組織化によって生じるという形は変わらないとも思える。
仮に、それが代わって自己組織化によるノードのリンク数のべき則が発生しないといしたら、逆に全体としてのネットワーク性は失われることになる。

Yahoo!が微細化した情報のネットワークから生き延びるための餌を今後得ることができるかどうかだが、この点では「個人ポータルだよね」は特に古臭くも感じられない。
その際、これまでの個人ポータルと今後の個人ポータルの違いはどう捉えることができ、そこから餌を得ることができるかどうかが問題だという気がするが、どうなのだろう?

このあたりになると、Google以下もそれほどはっきりした解答をまだ提示できてはいないような気もする。






posted by HIROKI tanahashi at 18:28 | Comment(0) | TrackBack(0) | Web | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする


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