ライフスタイル研究会「食文化に関するプロジェクト」1

これまで進めていたライフスタイル研究会もようやく、その活動の方向性が固まりつつある。
前回のミーティングで、台所まわりを中心とした食文化の見直しという観点で方向性を探っていこうとなり、その後、各自が活動の方向性についてさらに深く考えるために自主研究を進めることになったことは、このブログでもすでに紹介済み。

それがだいたい1ヶ月前。その間、僕自身は「台所空間学/山口昌伴」や「火の賜物―ヒトは料理で進化した/リチャード・ランガム」、「食とコミュニケーション」で紹介した柳田國男さんの『年中行事覚書』などの本や読んだり、イタリアの家庭料理について学ぶ機会をいただいたりした。

そうした、それぞれの充電を経て、メンバーが再び集まったのがおとといの土曜日。
それぞれが収集した情報を共有した上で、現在の食文化における問題点とその解決に向けた活動のアイデアをブレインストーミングで出し、KJ法的なまとめをした。
暗い照明のもと、iPhoneでの撮影なのでまったく何かわからないが、その結果がコレ。

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直近のアクションが決定

そんな作業を共有するなかで、現代の食文化の問題の根幹らしきものがいくつか見えた。

そのひとつが「食材が作るものから買うものになったこと」。それに付随するように「台所/家/家族が小さくなった」。それと関連して「主婦が台所で孤立」し、「食に関する技やノウハウの伝承機会が失われた」し、「道具や空間をどう使えばいいかわからなくなった」し、「どう設計すればいいかわからなくなった」。

こうした問題の構造が文献などから得た情報や自分たち自身やその家族の体験から得た情報から見えてきた。

で、次のアクションを考えた場合、こうした問題の体系をより深い目で見られるよう、その実際を自分たちの目でみてみないといけないだろうとなった。

そして、手始めにフィールドワークの対象としてあがったのが以下の2つ。

  1. 味噌などの加工保存食品を自宅で作っている人のお宅を訪問してお話を伺ったり、どんな環境で加工食品を作り保存しているか見せていただく
  2. シェアハウスで共同生活をしている人たちの食生活の活動について同じく話を聞き、キッチンなどを見せていただく

1.に関しては、台所が加工保存食も含めた長期スパンで運営されていたものから、日々の食事をつくるキッチンへと機能縮小されたという仮説を確かめるため、いまだ、その一般的には失われた機能を維持している、あるいは再生を試みている家庭の台所をみてみようというものだ。
一方の2.に関しては、小さくなった家を別の形で再び大きくしているシェアハウスという居住形態における食生活はどのようなものかを確かめたいというものだ。

皆さんにお願いしたいこと

ここで唐突ではあるが、このブログを呼んでくださっている方々にお願いがある。

上記2つの条件に当てはまるような方をご紹介していただきたい。
1.に関しては実は今日ありがたいことに素敵な方をご紹介いただけた。とつぜんの申し出にも関わらず承諾いただいたことにも感謝だし、その方を紹介してくださった方にもとても感謝している。

ただ、1ケースだけでは心もとないので、他にもご相談させていただける方がいれば、まずはご相談のお話だけでもさせていただければ幸いと思う。

もし心当たりの方がいらっしゃれば僕宛てに連絡いただけないでしょうか。
gitanezアットgmail.com にメールいただけるとありがたい。

P.S. ライフスタイル研究会ブログに「ライフスタイル研究会とは」と「「食生活をめぐるデザインプロジェクト」の概要」を追加しています。参照ください)

お手数をおかけすることになりますが、ご協力をいただけますと助かります。

  

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