岐阜県・飛騨の高山市は、小京都とも呼ばれ、江戸時代以来の城下町や商家町の姿が保全されています。現在は合併により、日本一大きな市で、その面積は東京都の面積とほぼ同じだそうです。
昔から豪雪地帯といわれてきた飛騨高山も近年は、温暖化の影響からかずいぶん積雪量も減ったそうです。僕が行った11日もみぞれまじりの雨で、この時期に雨が降ることなんて昔はなかったそうです。
市街地の中心を流れる宮川にかかった鍛冶橋には、手長・足長の像が立っています。例年なら雪が積もったこの像も行ったときは下の写真のように、すこしも雪をかぶらない姿を見せていました。


小京都・飛騨高山
小京都と呼ばれる高山は、京都に倣って碁盤目状に町が整備されています。そのうち、江戸時代に城下町の中心、商人町として発達した上町、下町の三筋の町並みは「古い町並」と呼ばれ、国選定重要伝統的建造物群保存地区に指定されていて、こんな雰囲気の町並みをいまも見ることができます。
京都とおなじように間口が狭く、奥に広い町屋建築は、昔から飛騨の匠と呼ばれた木工職人が多くいた地域でもあり、どの建物の意匠もすばらしかった。柱・梁の木組みや格子の意匠がさりげなく美しい。

ほとんどの店が5時には店じまいをしてしまうので、5時半くらいにはもう人がいなくて、こんな感じ。

でも、この人がいなくなったあとの町の気配も、いわゆる地方都市にみられるシャッター街の雰囲気とはまるで別物で、なんとも趣を感じさせるものでした。
高山の朝市
その夜、雨が雪となり、朝になると一面の雪景色でした。一日前までは雪が多少残っていた程度だった宮川の川辺もこんな風に真っ白になっていました。

朝の6時過ぎに町に出たのは、毎朝開かれる高山の朝市に出かけてみたかったからです。
朝市は、宮川のほとりで行われる宮川朝市と、江戸時代の陣屋が唯一残存している陣屋前朝市の2箇所で行われています。
あまりに早くホテルを出すぎたせいか、行ったときにはどちらもまだ店がほとんど出ていませんでした。
陣屋前朝市会場もこんな感じ。

ただ1つ店を出していたおばちゃんのお店で、赤かぶの漬物やら、ほうば味噌やら、餅などを買って、ふたたび宮川朝市会場に戻ると、7時を過ぎたせいか、多くの店が準備をはじめていました。
そこでまたおばあちゃんに「一番のお客になってよ」と声をかけられ、またまた赤かぶの漬物を買ったり、木工細工の店でバターナイフやら何やらを買いました。
高山の春慶塗
そのほかにも高山では買い物をしました。特に掘り出し物だったのが、この春慶塗の器。

これがなんと1500円。普通の店なら7、8000円はしてましたが、これは古民具を扱う店で見つけたデッドストック品。
春慶塗は、他の漆器とは違い、透明で天然の木目の美しさをそのまま活かしているのが特徴ですが、この器もきれいに木目がでていて美しい。これが1500円なんてお得と思い、即購入です。
と、そんな風に飛騨高山の時間を過ごし、一路、白川郷へ。
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