1.生物-種-個体
2.社会-組織-個人
3.ネット-サイト-個別の情報
1~3のどの場合でも、一番、左は標準化されたロジックを持っている。
1.ならDNA-RNA-タンパク質というシステム。2.なら言語や貨幣あたりがそれにあたるだろうか。3.には現在のところ、TCP/IPや標準化された(X)HTMLなどがある。
次に真ん中の層。これはそれぞれに他との軍拡競争のための独自性を有しているのが普通だ。そうじゃないと生き残れないから。1.なら狩りを行うための鋭い牙やエコロケーションシステム、2.なら製品リーダーシップや卓越したオペレーション、3.なら精度の高い検索システムや圧倒的な認知度といったところか。
さて、最後に右側の層。これはどの層でもてんで好き勝手にやっていて、いちお平均値はあるものの、おそらく正規分布曲線も結構いろんなカーブを描くんじゃないか?
ところで、3つのうち、どの階層が淘汰圧(著しい環境の変化など)に影響を受けやすいか考えてみると、実は真ん中が一番弱く、絶滅/倒産/閉鎖などに追いやられやすいんだと思う。これはある特定の環境への適応を最優先した独自性を武器にしているのだから、環境の変化に適応しにくいのは、ある意味、当然のことだ。
で、左側がたぶん一番しぶとい。
種としての恐竜や人間が絶滅しても何らかの生物は生き残る/生き残ってきたんだろうし、国はなくなることはあっても社会そのものは異なる文化の下で人がいなくならない限り存続するだろう。一方、ネットもここまでくればHTMLが何かに取って代わられることはあってもTCP/IP層まで逝ってしまうことはないだろう。
標準化されたものって、ちょっとやそっとじゃ崩れ去れないんだろう。もちろん、1-3の中では、DNA-RNA-タンパク質の標準化が一番強固だからこれが最もしぶといはずだ。
さて、では、一番右側はどうかというと、この層は以外にも例の正規分布曲線のばらつきのせいで、破滅するものもいれば、サバイバルするものもいるんだろう。
1.なら種が絶滅するときにも別の種へ進化する個体が出てくるのだろうし、2.なら倒産を免れて転職する人、国の滅亡を免れ亡命する人など。3.に関しては、サイトがなくなろうと個々の情報はどこにでも転載されて生き残ることができる。
こんな風に考えると、企業の一生より人生のほうが長いというのは、ある意味、当たり前のことだという気がする。
進化論 | サバイバル
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