相手を知ることで自分たちのアクションが変わる

自分自身と異なるところをもった相手のことを想うこと。
それは自分たちの商品を買ってもらうためのマーケティングにおいても、より使いやすさのある製品をデザインする場合でも、等しく大事なことだと思います。



マーケティングの場合であれば、相手がどんなものを欲しているのか、必要としているのか、どんなところで相手は情報を入手し、どんな場所で購買行動を、どのような形で行っているのかなどといった面で、相手のことを知る必要があります。
使い勝手の良い製品をデザインする場合であれば、相手が普段どんなものをどんな目的をもってどんな風に使い、どんなものを問題なく使い、どんなものを不満を感じながら使っているのかという点にポイントをおいて相手を知ることが必要です。

こんな風にマーケティングのために相手を知る場合と、使いやすい製品を使うために相手を知る場合では、相手の何を知るかという点で違いはあるものの、自分とは異なる相手を知ることなしには、売れる商品も、使いやすい商品もできる可能性が低いという点では共通しています。

相手を知ることで自分たちのアクションが変わる

なぜ、相手を知る必要があるのでしょうか。
それは相手を知るということが、自分たちのアクションのための発想の種となり、そこから生まれた発想を組み立てる上での重要な要素だからです。

相手を知るということを単に相手の言っていることを聞くことだと勘違いしてしまってはいけません。個人的な関わり合いでも、単に相手の言ったとおりやっても、必ずしも相手は満足しなかったりします。言ったとおりにするのではなく、むしろ、相手が口にしないことを読み取ってはじめて相手は満足したりします。さらに、相手が予想しなかった驚きまで提供できれば、相手の満足度はさらに高まったりします。

マーケティングでもおなじでしょう。顧客のいうとおりにすればいいのではなく、顧客が口にしないニーズやウォンツに応えることが大事です。さらに顧客の期待の上をいく驚きを提供できれば顧客満足はさらに高まるでしょう。
それには相手のことを知り、さらに相手の考える価値の転換を図れるような発想を生み出し、それを現実として相手に提供できれば、その商品なりサービスの顧客満足度は高くなる可能性が高いはずです。

相手を知る方法よりも、相手を知ることの意義を理解する

そのためにも相手のことを知ることが必要です。

相手を知るための方法を理解する以上に、まず相手を知ることの意義をしっかり理解する必要があるでしょう。意義を理解せず方法だけ知識を得ても、意味のあるアクションになる確率は低いはずです。方法以前に目的をしっかり頭に叩き込むことが大事です。

繰り返しにもなりますが、相手を知ることの意義とは、

  • 相手を知ることで自分のアクションを変えることができるようになる。
  • 自分のアクションの焦点を絞り込むことができるようになる。

の2点が非常に大きいと思います。

いつもありきたりなアクションばかりで、そのアクションも常にブレてばかりなのは、きっとターゲットとなる相手のことをよく見ようとせずに、自分たちの空想の世界だけで考えようとするからではないでしょうか。

オフィスのなかの空想ではなく、市場における事実に目を向ける

そうではなく市場における事実に目を向けなくてはいけません。自分たちの閉ざされたオフィスの現実のなかだけで考えるのではなく、人びとが暮らす現実に目を向け、そこで考えるクセをつけることが大事でしょう。
空想の世界でものを考えるのではなく、現実を目の前にしてアクションを起こすこと。そうすれば自分たちのアクションがたびたびブレることも減り、また常にアクティブに変化する現実を目にすることで発想がありきたりの場所に凝り固まってしまうことが防げるでしょう。

ターゲットとなる相手を知ること。
それは結局、自分たち自身の発想や行動にメリットをもたらしてくれるものだと思います。



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