Google Video Storeなんかが始まったり、日本でもGyaOやTVバンクあたりが動画のサービスをはじめていたりするけど、動画のコンテンツっていったい、どうやって検索するんだろう?って思ったりする。
Google Video Storeなんかもいまはタイトルに入っているキーワードでしか探せないようだ(あとは有料/無料、長い/普通/短いっていう分類があるだけ)。
でも、当然、それでは探したいものが見つかるとは限らない。映画やテレビドラマなら、俳優や監督名で検索できるかもしれないし、ジャンルみたいなもので検索もできるだろう。実際、これはTSUTAYAやAMAZONなんかのDVDを販売しているオンラインショップでは当たり前の機能だ。
しかし、これが有効なのはあくまで著名な売り物である場合だ。動画作品そのものが売り物であってもいいし、作品そのものは無料でもそこに出ている俳優なんかが売り物であれば、これで事は足りそうだ。でも、素人が撮って配信している動画はどうなるんだろう?
「美術市場における複製の歴史的意味」のエントリーで、美術市場が成熟する前には美術作品にはタイトルがなかったという話を書いたけど、タイトル付けっていうのは「売り物」には必然であってもそうでないものには必ず必要な要素ではない。
たとえば、子供の運動会のビデオにならそれなりのタイトルはつけるかもしれないけど、日々の子供の成長を撮ったビデオのすべてにタイトルをつけることはないかもしれない。そこにはタイトルに順ずるような検索可能な要素が付与される必然性はない。
ここで参考になるのがやっぱりFlickrなのだろうか? 素人が共有可能な形で写真などのイメージデータを公開しているFlickrでは、イメージ検索の際、タグを頼りに検索ができる。しかし、こうしたフォークソノミーによる分類だけで十分だろうか?
ちょっと違う気がするのは、イメージの場合、純粋に見た目だけで自分が探しているものかそうでないかを瞬時に判断できるが、動画の場合、時間的な要素もあるのでそうはいかない。検索結果が表示されても、ある程度、中身を見てみないとそれが自分が探していたものかどうか判断がむずかしい。それは通常のWeb検索でも同様といえばそうなのだけど、動画の場合、さらに事が複雑なのは、動画に求めるものにはストーリー的な要素も含まれてくるからだ。しかも、それはある程度、時間をかけて見なくてはわからない。
そう考えると、たぶん、単純なタグでは検索可能な分類はできないはずだ。Amazonのユーザー評価のようなものが必要になってくるだろう。しかし、それもロングテールよろしく著名な作品(プロが発信するか素人が発信するかには関係なく)には参考になるユーザー評価が多くついても、それ以外のものには作者以外のコメントがないということになるのがオチなのかもしれない。
それとも、もっと他の方法で動画の検索性を高めることができるのだろうか?
このあたりは今後、結構面白くなりそうなので引き続き注意してみてみよう。
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