AIDMAの法則は、Attention(注意)→ Interest(関心)→ Desire(欲求)→ Memory(記憶)→ Action(行動)の頭文字を取ったもので、アメリカのローランド・ホールが提唱した「消費行動」のプロセスに関する仮説。
AISASは『ホリスティック・コミュニケーション』(秋山隆平、杉山恒太郎 宣伝会議)で紹介された言葉で、Attention → Interrest → Search → Action → Shareに変えたもの。
いずれにせよ、最初はいかに注意をひいて、関心を持ってもらうかってことからはじまる点では共通してる。
ところが!
2005年の流行語大賞にもなったブログの浸透により、情報の発信量は幾何級数的に増えているが、情報を消費する人のアテンション(注目)は限られている。
展望2006:アテンション・エコノミーの本格化 - CNET Japan
ってなことになっているわけ。
まぁ、情報の発信量がいかに大切かはすでにいくつかのエントリーで書いてきたので、今回はなし(これとかこれとか)
それよりも、じゃあ、どうやってAttentionを勝ち取るの?って話にしましょう。
ところで、皆さん、ヴァルター・ベンヤミンの『複製技術時代の芸術』って本をご存知でしょうか?
「複製技術時代の芸術作品において滅びゆくものは作品のアウラである」なんて箇所をよく引用されたりするけど、この本の重要な批評性ってむしろ、翻訳という行為が本来ローカルな芸術である文学の伝播の可能性を広めたりっていうことを指摘している点にあると僕は思っている。
で、Web2.0的な世界でも実は同じだと思っている。
ようは、
「Web2.0的時代の情報において滅びゆくものはサイトのアウラである」わけで、ようはサイトの垣根を越えたシンジケーションがそれにとって変わり、マッシュアップやリミックスと呼ばれる技法で情報が様々な形で複製され、伝播していく時代なんだと思う。
そのためのツールがブログであり、ソーシャルネットワークであり、Wikipediaであり、ソーシャルブックマークであり、RSS/Atom Feedであるのだけれど、大事なことは、やっぱり情報それ自体がもつ価値なんだろうと思う。
価値がない情報は複製に値しない。
トム・ピーターズ風に言えば、「ユニークでないなら、なんでわざわざ?」だ!
ようするに個々のサイトはアウラとかいうかび臭いものを失う代償として、より広大な広がりを実現する。
広がり。つまり、Attentionだ。
Web2.0
AIDMA
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