一般に、インタラクティブな製品が私たちを苛立たせるのは、機能が足りないからではなく、思慮深く振る舞わないからだ。アラン・クーパー『About Face 3 インタラクションデザインの極意』
アラン・クーパーはそう書いたうえで、「思慮深い製品の特徴」として以下の項目をあげています。
- ユーザーに対して関心を示す
- ユーザーに対して敬意
経緯を払う - 先が見える
- 常識を働かせる
- 人のニーズを予測する
- 用意周到だ
- 自分の個人的な問題で他人に負担をかけない
- ユーザーに必要な情報を提供する
- 洞察力がある
- 自信を持っている
- あまり質問をしない
- 穏便にエラーを収める
- ルールを曲げるべきときを知っている
- 責任を取る
いつも同じパソコンを使ってるのに、どうして違うサイトで買い物したり、何かを申し込むたびに、毎回名前や住所を入力しなきゃいけないの(いい加減覚えてよ)。
いつまで経っても僕の好みややりたいことをわかってくれないのはどうして?
保存しますか?って、そりゃ編集したんだから保存するよね、常識的には。
なんで一回アプリを終了したらアンドゥ(戻す)できなくなるの?
しつこく確認メッセージ出すけど、それ、僕の問題じゃなく君の問題だよね。
まったく気がきかないったらありゃしない。
もしこんな店員がいたらどうよ?って考えると、いかにインタラクティブシステムが要求するコミュニケーションが思慮に欠けるかということです。
昔、矢野さんが、人間中心設計の必要性を説明するのに友達へのプレゼントを考える例を挙げていました。
でも、特別の日に何をプレゼントするかを考えることも大事かもしれませんが、普段から相手のことを考えて自分の振る舞いを見直すことのほうがそれ以上に大事なんですよね。
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この記事へのコメント
ななし
やの。
本当ですね。
この「思慮深い製品の特徴」の項目は人の提供するサービスでよく感じます。
たまに運よく↑ができる人に出会うと「デキルな!」と思います。
そしてリピータに。
製品もそういうことですね。
tanahashi
ご指摘ありがとうございます。
経緯を表します。
>やの。さん、
ですね。
僕らも思慮深くないといけないですね。