デザインに関する箇条書きのメモ その2

引き続き「デザインする」ということについて考えている。
というわけで、昨日に続いて今日のメモ。

情報とうまく付き合う
デザインの問題を知るために。ヒト・モノを知るために。
  • 情報収集よりも情報化
  • 情報は集めてナンボではなく、誰かに渡してナンボ
  • 本当に欲しい情報は探すのではなく、向こうから来るようにする
  • とはいえ、「欲しい」って心から願わなければ、たとえ訪れ(音連れ)があっても気づかない、見落としてしまう
  • その意味で偶然の出会いとは実は必然。会いたい人には必ず会える。会えないのは自分にそうさせている原因があると思った方がいい
  • 競合相手にこそ、大事な情報はリークするようにする
  • 整理できない情報は自分向きの情報ではない
  • 情報の裏を読む、構造を読み取る
  • とにかく編集して使い倒す(使わないのなら集めずに捨てる)

意匠のコンセプト
「見る・考える・作る」+そのための環境というものを日本化したい。
  • まね(真似)、まなぶ(学ぶ)、(間、真)、まもる(守る)
  • はか(はか・ない、はか・どる、はかばかしい)、はかる(図る、測る、計る)
  • きわ(際:際立つ、際どい、間際。極:極める、極まる)、限る(断続的、シーノグラフィック、場面重視)⇔連ねる(ツラネ)、揃える(ソロエ)、尽くす(ツクシ)
  • (スサビ→アソビ→数寄)、座(一座建立、歌舞伎座・楽座)、場をつくる作分(結構・手続き・趣向)

ブルーノ・ムナーリの12のプロセス(ブルーノ・ムナーリ『モノからモノが生まれる』より)
  1. 問題
  2. 問題の定義
  3. 問題の構成要素の明示
  4. 構成要素を研究するためのデータ収集
  5. データの分析
  6. 創造力
  7. 企画のために用いられる素材や技術のデータ収集
  8. 素材や手段についての実験
  9. 模型作成
  10. 模型の有効性の検証
  11. 製図
  12. 解決

デザインの科学を考えるためにもう一度読み直したい2冊

デザインのカリキュラムの7つの項目(ハーバート・A・サイモン『システムの科学』より)
この7つのカリキュラムの項目をもう一度考え直してみたい。(「デザイン(人工物の科学)のカリキュラムの7つの項目」参照)
  1. 評価理論:効用理論、統計的決定理論
  2. 計算方法
    • a.リニア・プログラミング、制御理論、ダイナミック・プログラミングなどの最適代替案選択のアルゴリズム
    • b.満足代替案選択のためのアルゴリズムと発見方法(ヒューリスティック)
  3. デザインの形式論理:命令論理と叙述論理
  4. 発見的探索:要素分解と目的-手段分析
  5. 探索のための資源配分
  6. 構造の理論およびデザイン組織化の理論:階層システム
  7. デザイン問題の表現

柳宗悦・柳宗理親子のことば
親子揃って「見る」ことの感覚が鋭いですね。見えないものは作れない、見る眼がなければ見えない。このごく当たり前の事柄がデザインをする人にとってどれだけ重要かをあらためて考えさせてくれます。根も葉もなくビビっていては何も見えません。むしろ、本当の恐れを身体で知っていなければ、視覚も嗅覚も鋭くはならないでしょう。もっと野生の力を蘇らせないと。
この二人のような眼を養おうという意欲をもった人を増やしたい。もちろん、自分の眼ももっと肥やしていきたい。
  • 「物を見るには物差など持出さずともよい。持出さぬ方がよい。持出せば物差で計れるもの以外は見えなくなってしまう。この世にはそんな目盛や長さで計りきれぬものが沢山ある。」
    『日本民藝館手帖』で紹介された柳宗悦さんの「民藝館の蒐集」より
  • 「スケッチなんかあんまりしない。とくにプレゼンテーションのための絵なんていうのは、絶対に描いちゃいけないっていう信念があるからね(笑)。そんなインチキはできない。」
    『自分の仕事をつくる』西村佳哲で紹介された柳宗理さんへのインタビューより


   

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