2017年01月23日

秘密の動物誌/ジョアン・フォンクベルタ&ペレ・フォルミゲーラ

「存在する」とはどういうことを指すのだろう?
何が確かに存在していて、何が存在していないと言えるのか?

神は存在するのか? 幽霊は? 宇宙人は? ドラえもんは? 聖徳太子は?
ネッシーは? つちのこは? 龍は? 一角獣は? ピカチューは?
知っているけど、存在しているか(いたか)、よくわからないものはたくさんある。
では、どんな証拠があれば、それらは存在している(いた)と言えるのか。



16世紀のボローニャの博物学者ウリッセ・アルドロヴァンディは、植物・動物の膨大な標本を残し、それらの標本を整理、分類した博物学の書物を複数書いている。医学博士でもあったアルドロヴァンディは、イタリア各地を植物の採集にまわり、集めた植物を育てる植物園も作っている。科学という言葉はまだなく、大まかに博物学という言葉でまとめられてた。
その弟子が、アルドロヴァンディの残した多量の図譜を元に編んだ『怪物誌』という本がある。そこには下の図版の人面鳥をはじめとする奇妙な生き物たちが描かれている。



それらがすべて怪物かというとそうではなく、海の象だとか、海の司祭などの形で描かれたセイウチも含まれる。ようするに、この『怪物誌』に描かれた怪物らしく描かれたとても居そうにない生物たちが本当に存在しないか、セイウチのように実は存在しているかはよくわからない。
科学や技術が発達して、いろんなものがわかってきたつもりでも、まだまだ存在するかしないか、わからないものは残っているはずだ。

そんなウリッセ・アルドロヴァンディの博物学、いやいや、もっと古いギリシアの時代のアリストテレスの『動物誌』やローマのプリニウスの『博物誌』に連なる動物学の歴史に連なるのが本書『秘密の動物誌』である。

「秘密の動物誌/ジョアン・フォンクベルタ&ペレ・フォルミゲーラ」の続き
ラベル:写真 蒐集 博物誌
posted by HIROKI tanahashi at 23:12| | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする